2019年2月11日月曜日

自作3Dプリンタ(大)その2 設計とX軸試作

 
昨年の着手宣言以来すっかり音沙汰無しになっている自作3Dプリンタ(大)ですが、着々と、いや遅々とながら設計を進めています。

目標仕様を復習しますと
  • オーソドックスな門型、あるいは箱型構成
  • 1/6ミクさんを4分割くらいで出力可能なプリントエリア。
    →300mm幅x200mm奥x300mm高さくらい
  • MK8ヘッド。将来的にはダブルヘッドにも対応できる設計
  • まずはPLA出力で、ベッドのヒーターは無し。
  • 手元に余っているリニアガイドを活用する
  • V-slotもつかってみる
  • RAMPSか何かに制御系を更新
  • できるだけ手元のジャンクをリサイクルしつつも、精度重視。ある程度なら金をかける。
ということで、ミクさんプリントしたいという崇高かつ遠大な計画のもとに着手されたプロジェクトでありました。

さてその後、発注していた部材もほぼすべて到着し、あとは設計してフレームを購入すれば組み立てられるところまで来ております。

で、その設計ですが、こんな感じです。ほぼ上に挙げたとおりの流れになっております。




Y軸は手持ちのジャンクリニアガイドを使用。NSKの重量物用というマジもんのスライダを使います。しかも二本。これ以上の精度と剛性はあり得ないほどの贅沢。


その上にアルミのベースを載せて、


さらにディスプレイの導光板だった8tのアクリル板を載せます。これがステージになります。300x200mmくらい。


Z軸はAliexpressで購入したこれを使ってみることにしました。

AliExpress.com Product - Linear Rail 12mm Linear Guide Mgn12 150mm 200mm 250mm 350mm 400mm 450mm 500mm 600mm 650mm 700mm 800mm 1000mm With Mgn12h Long
まだ空中配線(笑)ですが、




これに台形ねじを加えて、 ※これもAliexpressです。独身の日の買い物の一つ。

X軸はV-Slotを採用しました。

フレームはこんな感じで行こうかと。外形ほぼ500mm角という大型3Dプリンタになる予定。どんどん小型化する世の3Dプリンタとは真逆を行くこの漢気(笑)

今回のプリンタは前回作ったDINレール3Dプリンタでいまいち詰め切れなかった精度を追い求めます。Z軸にはバックラッシュを抑えたナットを使用し、上下をマウント付きベアリングで支えます。

こんな感じで、ほぼ当初の構想通りに設計が進んでいます。全部設計してから試作に取り掛かるべきではありますが、バーチャルでもの作っているとなんとなく物足りなくなりますので、今回X軸のところだけ味見で試作してみることにしました。巨大な勘違いがないことを確認するためにも節目での試作は有効です。
ということで、詳細設計を済ませたキャリッジ回り。

色付けないとわかりませんね。3個ローラのV-Slotを使い、部品買いしたMK8ヘッドをジャンクのステッピングモータに取り付けます。下部のローラーにはエキセントリックナットを取り付けて締まりの調整ができるようにしています。エクストルーダはボーデンタイプの採用も考えましたが、今回は精度にこだわりたいということで直押しで行くことに。

V-Slotの心臓部を支えるこの二枚の板は5mmtアクリルとしています。アクリルも5mmあれば十分な剛性が期待できます。足りなければアルミでも削り出せばいいでしょう。CNC3040がありますのでどうにでもなります。

では組んでみます。


V-Slotレール。一見MISUMIなんかで売っている普通の2040フレームのように見えますが、溝部分の形状が違います。詳しくはこのあたりをご覧ください。

これがローラー。

エキセントリックナット。貫通穴が外周の中心点とずれています。のでナットを回転させることで貫通穴を通るシャフトの位置を変えることができ、レールに対する押し付け力を調整することができるのです。

エクストルーダ。部品買いしたものです。予備含め3つもあります(笑

モータはこれで行こうかと思いましたが、両軸のジャンクが見つかったのでそれを使うことに。後ろ側の軸につまみをつければマニュアル(笑)でフィラメントの出し入れができます。フィラメントが切れたときに楽かもしれないと思って。

大体の位置を確認します。

この真ん中のモータが採用した両軸のモータです。ジャンクといいつつVEXTAのちゃんとしたやつです。確か秋葉の日米商事で買った何かに取り付けられていたモータです。

アクリル板切り出しました。実はこれが入れ替えたレーザ加工機(黄色)の初実践投入でした。MoshiDrawの使い勝手がいまいちのため、屍の山を築きましたが、なんとかまともなものを切り出せました。切断自体は非常に良好。問題は制御系なのです...

保護紙剥いで、

仮組み。

まずはエキセントリックナットを外側に入れてみます。

わかりにくいかもしれませんが、エキセントリックナットを回転させてみます。これが一番締まり側(上部に見切れている対面のローラに近い側)で、レールを強く抱き込みます。

で、これが最も緩い側。1mmくらい動かせる感じですかね。

シャフトが長ければエキセントリックナットを片側だけに入れてもいいのかもしれませんが。ここは両側に入れて対称な位置に固定することに。
ですが、そうするとエキセントリックナットーアクリル板ーアルミスペーサー(6mm)ーローラーーアルミスペーサーーアクリル板ーエキセントリックナットー締結ナットとものすごい層構造になります。のでネジは50mm長さのものを使用。ハンズマンガラクタ市で入手したものが活躍します。なんと10円ですぜ。


大げさすぎるような気もします。

レールに這わせて締まりを調整します。こちらは極めていい感じです。やや重たいくらいに締めるとガタツキは限りなくゼロになります。剛性の高さも相まって揺らしてもびくともしません。これは強い。

一旦ばらしてヘッドまで組付けます。このLアングルを挟むようにしてモータとエクストルーダを取り付けます。

それにしても大げさな感じがするこのエキセントリックナット部分。ということでエキセントリックナットを内側に入れてみることにします。なんで最初からそうしなかったかというと、エキセントリックナットとアルミスペーサの厚みが0.5mmほど違うからでした。この0.5mmがいやらしくて、ワッシャを入れると厚すぎなのです。エキセントリックナットは二個使いしますので、ずれは合計1mmになります。ワッシャなしで締めこむとアクリル板へ曲げ応力がかかることになるのです。1mmならワッシャはあるのですが、片側にワッシャを入れるとローラの中心位置が0.5mmオフセットします。これもまたいやらしい。ということで、この試作ではアクリルに曲げをかけることで作ることにしました。

エクストルーダ組付けていきます。この辺りはさんざん3Dプリンタの分解組み立てをしてきたのでお手のもんです。

出来ました。とりあえず試作では通電しないのでヒートシンクは無しで。

ホットエンド組みます。

買い置きしていたJヘッドのものを外して、

ヒートブロックだけ流用。

組み立て完成。

全体。

剛性的には全く問題ないです。手のちから位ではまずびくともしません。

内側に入れたエキセントリックナットも現状では問題ないようです。このままこの構造を採用しようかな。

まだつまみはつけていませんが、両軸モータの後ろ側。

背面もすっきりしています。

あとはベルトをどう架けるか考えないといけませんが、現物があるとそれもやりやすいのです。
ということで、設計中の3Dプリンタ(大)の途中経過でした。


レーザ加工機(黄色)への排気ファン取り付け その2 完成

 
レーザ加工機(黄色)を参号機と入れ替えます。


こちらが参号機。
このブログをご覧いただいている方にはすでにおなじみ。40WのC02レーザ管と電源を中国から購入して、あとはジャンク品をフル活用して自作した加工機です。MDF製で見た目はいまいちですが、性能的には中華の加工機をはるかに上回る自信の一作であります。
これを今回レーザ加工機(黄色)と入れ替えます。


こちら。排気ファンの固定がすんだところです。次の作業はダクトの取り付け。


こんな感じで取り付けたいところですが、


ファンの吹き出し口は四角であります。
このファンはもともと布団乾燥機なのでダクトのことなんか考えてあるはずもありません。


ということで、ここにダクトとのジョイントを作ります。


異形のジョイントとか作るなら3Dプリンタ一択でしょう。
ざっと寸法をあたってfusion360でさくっと設計します。サポートが要らないようにするために分割しました。


スライスして、


プリントします。


出来ました。いろいろ割愛。


もう一つのパーツも作ります。


出来ました(笑


では取り付け。


ツバが出てたりして結構複雑な形をしているんです。


そこにぴったりと収まります。つか、そう設計したので当然なのであります。


ダクトを接続する上部パーツはジャンクネジで止めます。


隙間もなくええ感じであります。


毎度思いますが、面白くも恐ろしい時代になったものです。こんな異形ジョイントがわずか数時間で手に入るのです。素晴らしすぎ。


ダクトは当然ぴったりと合います。


準備完了。


ということで参号機を分解撤去します。


モータドライバと電源。A4988がXY各軸とステージ昇降用のZ軸に使われています。手前のつまみはレーザ出力の調整用。
パラレルポートになっているのは、MACH3で全体制御を行っているためです。


配線外して本体を作業台上に移動させます。


背面。レーザ管むき出し。だがそれがかっこいい。


ダクト撤去します。
参号機のダクトは窓の外に排気していました。


電源と電流計。15kVの高圧電源ですが、要所を押さえれば別に危険なものではありません。


冷却水タンク。例によって「うぎゃー!!」な状態でしたが、手袋をして洗いました。


参号機に取り付けていた排気ファン。宮崎のAnchanさんに横浜基地までおくっていただいた一品。めっちゃ強力です。


すっきりしました。
この台は長方形ではなく台形です。横浜基地のマンションが変な形の部屋だったのでそれに合わせて切ったものです。何物も無駄なく活用。


とりあえず移動させて、


位置決めて、


ダクト刺して、


びよーんと伸ばして、※こんなに伸びるとは思ってませんでした


換気扇まで引きます。これなら窓開ける必要ありませんし、換気扇とのダブル排気で効率が良いです。我が家は裏が道路になっており、しかも3m近い高さの擁壁の上に建ってますので換気扇から排気してもまず臭いのクレームが入ることはありません。


冷却水タンクセットすれば移動完成です。


排気口部分。冷却水配管とか圧縮空気とか通ってますが、まず問題ないでしょう。


これにて本格稼働開始です。


が、まずは訳が分からない駆動ソフトMoshiDrawを攻略しないといけません。
いやマジで訳が分からないんですこのソフト。誰か情報お持ちではないですか?
工作工房さんのマニュアルは読んでるんですが、どうも思い通りに動きません。作業原点が図面上のどこにあるのか謎なのです。上下左右もひっくり返ってるし。
ということで、バリバリ切るにはしばらくかかりそうです。