2013年4月21日日曜日

博多図工室に行ってきました

 
博多図工室。実に面白かったです。鈴谷代表ありがとうございました。
ということで、レポート。

まず、立地です。日赤通り(ローカルな...)から一本西側に入った静かな通り沿いにあります。
こんな佇まい。
すぐ正面が1時間100円のコイン駐車場になっている他、回りにはたくさんの駐車場がありますので車で行くのも気軽です。


さりげないポストのプレート以外はこれといって目立つ看板もありません。
よく見ると二階の窓にレーザ加工機とかその排気ダクトとかあるのがわかるのですが、ぱっと見普通の住宅です。


一階はセミナーを開くことが出来るスペースになっています。
天井にはプロジェクタ、テーブルにはいろいろな加工途中の面白そうなものが。


メインの作業場は二階です。
部屋に入ると目の前にホットプロシードさん3DプリンタBlade-1


メカむき出しのめちゃめちゃカッコいいマシンです。しかもコンパクト。普通の家庭にある丸いお盆に乗っかるくらいの大きさです。


ヘッド部分。


フィラメントを送り出すステッピングモータ。


いやあ、カッコいいですね。


鈴谷代表(左)ともう一人の見学の方。3Dプリンタに興味津々でいらっしゃいました。


で、これがやはりホットプロシードさんのCO2レーザ加工機 Blaster。今回の見学ポイントです。


中までよく見せていただきました。
これはY軸のシャフト部分。


レーザ導光用反射ミラー。下にX軸用のステッピングモータが見えます。写真の上方からレーザ光が出てきます。


鈴谷代表の手が指しているのがヘッド部分。X方向にスライドします。
ここでレーザ光が下に反射され、レンズで集光してワークにあたります。


これが電源。非常に小さいことに驚きました。ATX電源くらいの大きさしかありません。出力は15-20kV 20-30mAというところだと思いますが、それにしても小さいです。
電源の左側はやはり電源でロジック用。右側には電流制限抵抗と思われるホーロー抵抗が見えます。すっかすかです。


これがロジック基板。
制御は専用ソフトということで、bitmapをラスターのまま、あるいはラスターベクター変換して動かすとのこと。
ステッピングモータは4線のバイポーラのものでしたので、モータドライバを乗せ変えてMach3で動かすのは非常に簡単そうです。


続いてヘッド部分。
丸い穴がレーザ光の入射口。写真の左側から光が来ます。奥は斜めに切れていて、ばねがミラーを押さえつけています。オレンジ色のチューブはブラストされた飛散物を吹き飛ばすためのエアー配管です。


上で説明したミラーを再度。銅ではなく銀か何か、シルバー色のミラーでした。調整用のネジがついています。


こちらはオリジナルマインドのCNCルーターKitmill RD300 多分。
こちらも興味は大いにあるのですが、今回はレーザ加工機に集中してました。


部屋には大机が4つあり、棚には一般加工用のハンドツールがたくさんおいてありました。


ほぼ一時間に渡り、鈴谷代表より非常に詳しくわかりやすい説明をいただきました。
今度いくときは何かを加工してみたいと思います。
福岡にこのようなすばらしいところがあるとは。興味のある方はぜひぜひいってみてください。定期的に見学会を開催していらっしゃいます。

改めて、博多図工室 鈴谷代表、ありがとうございました!

博多図工室の見学に行ってきます

 
本日は前々から気になっていた博多図工室さんの見学に行きます。
ここにはホットプロシードさんのレーザ加工機や3Dプリンタが設置されており、安い費用で使わせていただくことが出来ます。いわゆるFabLabです。
実はみら太の自宅はホットプロシードさんのすぐ近くで、ニコニコ技術部の福岡勉強会(NT福岡3)でもご一緒させていただくなど結構ご縁があります。

今後の工作では博多図工室さんの設備も使わせていただこうと思っておりますので、どのような感じなのかを見てきたいと思います。非常に楽しみです。
結果はレポートしたいと思います。


中華レーザの構造を考えてみた

 
現在作成中のCO2レーザはガスをフローするタイプのものですが、最終的には封じ切りのいわゆるシールタイプレーザーにしたいと考えております。

AliExpressには中華製のレーザがたくさん売られています。これらはすべてシールレーザになっており、数千時間の動作を謳っています。
写真もたくさん載っておりシールレーザにする際の参考にしたいと思っていたのですが、どれも同じような構造であるもののいったいどうなっているのか良くわからないままでした。
たとえばこれら。




両端のミラーとその調整機構はまあわかるとして、一番謎なのが3枚目の写真の左側で見ると良くわかるぐるぐる巻きのジムロート冷却器の様なガラス管でした。

で、ずーっと考えていたのですが、こうだろうという結論に到達しました。
ということで中華製シールレーザの構造についての考察を以下にまとめます。

  • ガラスは三重構造になっている。これを外、中、内管とする。
  • 内管がレーザ発振をするレーザ管。
  • 中管は冷却水が通る冷却管。入り口と出口は外管を貫いて外部に出ており、一方はミラー部分を冷却するのにも使われている。
    (写真3枚目の左側の管の上部のシリコンゴム部分。これはハーフミラー側と思われます。レーザ光が通過する際の吸収で発生する熱を冷ますためでしょう。)
  • 外管はレーザガスのバッファ。
  • 外管と内管はレーザガスで満たされており、内管の両端は外管内部で解放されているので、ガスは外管と内管の間を自由に行き来できる
  • ばねは片方だけにあり、内管にある放電電極までの配線であって、内管を機械的に保持しているわけではない。
  • ばねが無いほうの電極は単純に線で繋がっているだけ。
  • 放電電極は内管内だけにプラズマを立てるため、内管内の電極間がもっとも抵抗が低くなるように配置されている。
  • 外管と中管の間にあるぐるぐる巻きのガラス管は冷却水の通路。

ぐるぐる巻きのポイントはまず間違いなく熱対策です。これが考察の結論。
レーザ発振中はレーザ管(内管)は熱くなります。すると当然膨張しますのでガラス管としては伸び方向の変位がもっとも大きくなります。この変位を吸収するためにぐるぐる巻きの冷却管があるのだと思われます。これは一方の電極まで繋がるばねにも同じことが言えると考えています。
もし内管の変位を吸収する構造を作らないと、内管が膨張したときに外管と、外管を貫いている中管の接合部に応力が集中して割れると思われます。

わかりにくいと思いますので図解で説明します。
まず内管。

内管の端部には電極があり、電極はばねで配線され、最終的には外部に引き出されています。レーザ管の端部は開放ですので、ばねの間を通ってガスが出入りできます。
で、この回りを下のように冷却管が覆っています。


この冷却管には水を流さなければなりませんので、その引き出し管がついています。
これがぐるぐる巻きの管です。


こういう構造にすれば内管が少々伸び縮みしても破壊が防げるというということになります。
そして、これらすべてを外管が覆いガスを封じ込めています。


こうやって、レーザガスを一定量バッファすることで寿命を確保しているものと思われます。
なかなか良く考えられています。


.....とか思っていたのですが、よくよくよくよく見てみるとどうも違うような気がしてきました。
たとえばこの二枚の写真。



どうもグルグルの管はガスがある部分につながっているように見えます。冷却水ではないようです。
うーん、わかりません。もしガスだとしたら何の理由でぐるぐる巻きになっているのでしょうか。
放電の熱でガスを膨張させてレーザ管内で一定の方向の流れを作り出す工夫でしょうか。

どなたかご存知の方いらっしゃいませんか?

2013年4月20日土曜日

本番用シリコン窓を使ってみる

 

これ。ひとつ100円と激安です。


こちらがシリコン窓。3mmx4mm位のシリコン板が取り付けられており、データシートによると9-10um付近で70~80%の透過率となるよう反射防止コーティングがなされていると記載されています。ちなみにただのシリコン板なら50%くらい。
光を当てると干渉光が見え、何がしかのコーティングがなされていることがわかります。


5個買っているのでとりあえずなかの構造を調べるために、ひとつをニッパで無理やり分解。
窓は割れてしまいましたが、構造はわかりました。
セラミックの基板の上に焦電素子が乗っており、少し空間をあけて缶パッケージの裏側にシリコン窓が貼り付けてあります。割れた破片を見ると確かにシリコンです。


厚さを計ると、1mmありました。これはちょっと残念です。0.5mm位の板を期待していたのですがまんま1mmでした。ということは透過率はほんとに70-80%というところですね。


構造がわかったところで本番用の素子を準備。


基板に適当にハンダ付けして、リュータにつけた円盤砥石でパッケージを慎重に切って行きます。


取れました。


裏から見るとこんな感じ。


バリを削って仕上げます。


次に、ミラーの準備です。
その後スパッタをしていないので、銅のミラーは手元にありません。ということで、スキャナから取り出して取っておいた詳細不明の表面鏡を使ってみる事にします。
反射材が何であるのかわかりませんが、メタルがむき出しなのであれば銀の可能性が高いです。アルミであれば表面に何がしかの酸化防止コーティングがされている可能性があります。コーティングは10umに対して透明である可能性はほとんどありませんので、もしコーティング鏡ならばうまく発振しないと思われます。
まあ、良くわからないので使ってから考える事にします。

たとえばこんなやつ。


適当な大きさに切って穴を空けます。


そして、ミラーの裏側に窓の表側が接するように接着します。
焦電素子のコーティングは入射側のみである可能性があり、センサ入力の方向とレーザ取り出し時のレーザ光の通過方向を合わせておく必要があります。もし両面コーティングであっても対称な膜構成になっているとは限りませんのでこうしておくほうが要らぬ心配をする必要がなくなります。

接着剤をつけ過ぎて窓をふさいでは元も子もありませんので、まず極少量の接着剤で仮止めをしておく事にします。明日固まったところで窓回りを本接着する予定。


ついでにミラーマウントモジュールも作り直しました。


光共振器調整のやり直し

 
レーザ管を真空に引くとグロメットが変形してミラー位置が変わってしまうことがわかりましたので、ミラーマウントモジュールの構造を再検討する事に。
あわせて、真空引きした状態で光共振器の調整が出来るように考えてみました。

まず、グロメットをOリングに変更する事にしました。
海外の例ではほぼすべてOリングでしたので、最初から素直にそうしておけば良かったのですが、工作精度に自信がなかったのでミラーの角度調整幅を大きく取っておきたかったのです。結果的にはそれが裏目に出てしまいましたが。
Oリングにかえるにしても、少しでも調整範囲が大きくなるように、一般的なブチルゴムのものではなく柔らかいシリコンゴムのOリングを使う事にしました。
以前東急ハンズで買っておいたものです。

次に、真空引きした状態でミラー調整をするために考えたことは以下のようなものです。

  1. まず前回やった光共振器調整の手順でレーザ管の中に基準レーザのビームを通す
  2. 基準レーザの入り口側に透明なガラスを、出口側にミラーを仮止めする
  3. レーザ管を真空に引く
  4. 真空状態で出口側のミラーの位置調整をする
  5. 仮止めしたミラーとガラスを外す
  6. 基準レーザのビームを反対側からレーザ管内に通す
  7. 2~4を行う
  8. 両側にミラーを本止めする
ミラーを仮止めするときに接着剤を使うと外すときが面倒ですので、こちらもOリングを使う事にしました。

ということで作業です。
まず、ミラーマウントモジュールをばらします。


この機会にナットのから回り防止接着剤を増強。


ミラーを外します。というか割ります。ああもったいない・・・・ せっかくスパッタリングで作ったのに。


ミラー/ガラス仮止め用のOリングを


こんな感じに接着。


シリコンのOリングも同じように接着して


元通りに組み立てます。


レーザ管に組み付けて出来上がり。


では調整に入ります。