2013年9月1日日曜日

soie を修理する → やっぱり改造になってしまいました

 
私には姉がおるのですが、その姉から「soieが壊れたので修理して欲しい」との相談がありました。
soieというのは女性用のシェーバーといった趣の製品で、いろいろなアタッチメントがついていて便利に使っていたので何とかしたいとのこと。

症状は、モータの不良あるいは駆動回路かもしれませんが、いずれにしろモータの元気が無く、アタッチメントなしの無負荷状態でもうまく回りません。ちょっと手伝ってやると回りだしますがなんとも頼りなく、ちょっと触るとすぐ止まります。

この手のやつは難しいんだよなあと思いながらも、とりあえず引き取ってみました。姉曰く「どうなってもいい」とのことだったので思い切っていくことにします。
修理の条件として、
 ①防水は多分だめになること
 ②ケーブルつないだままでの使用になるかもしれないこと
を前もって断っておきました。
①は分解する以上シールがだめになるのは見えていますので、その断りを。②は、受け取りの時のチェックで思ったのですが、制御系が死んでいる場合はモータを直接駆動する必要があると考えたためです。

さて、いきなり分解したところからスタート。


モータをDC電源につないで動かしてみましたところ、回転がギクシャクしており、一発で軸受け不良とわかりました。異音もひどく、よく今まで動いていたなという印象です。


最初に簡単に分解したときにモータのサイズを測り、マブチの FF-180PH とふんでいましたので、Aliexpressで二個買っておきました。

これです。

10日ほどで届きましたので、本体のほうからもモータを外して完全に分解しました。
そうしましたところ、モータは予想通り マブチの FF-180PH だったのですが、送られてきたものとはシャフトの長さが合いません。購入したものはシャフトが短いです。


おや?と思いながらモータの仕様を見てみると、シャフトの長さは購入品と同じです。つまり、soieに使われているモータは、ロータ等は180PHのままでシャフトの長い特注品であるということがわかりました。
そのつもりで見てみると、シャーシの他にシャフトの部分防水のためにゴムシールを使っているなど、モータからギアまでが長くなっています。

これは困りました。長いシャフトは切れば良いですが、短いものをつなぐわけにも行きません。溶接してもまっすぐつかないでしょう。
ということでこれはあきらめだな、とおもって放置していたのですが、いろいろ考えているうちに出来そうな気がしてきました。
思いついた方法というのは、スリーブを使ってシャフトを延長しギアは穴を広げてスリーブに取り付けてしまう、というものです。
で、やってみましたところ、今この瞬間は何とか動いております。

では修理手順など。
 まず、外径3mm 肉厚0.5mm の銅パイプを準備します。近所のホームセンターで買いました。真鍮でも良かったのですが、銅にしておくと現在進行中のほかのプロジェクトにも使えると思いましたので。

で、それを11mmの長さにカットします。
soieについていたモータのシャフト長は12mm/シャフト径2mmφ、購入品は長さ6mmちょっとで径は同じというところ。ですので、内径2mmφ、長さ11mmのスリーブを入れて、根元を1mm開けてケースとの干渉を避ける作戦です。


ギアはPOMで出来ているようです。



ドリルで2.5mmまで穴を広げ、


ヤスリで削りながらあたりをみていきます。 


締まり嵌めになるように調整して、銅スリーブをギアに打ち込みます。
割れないようにひやひやしました。


取り付けるとこんな感じになるはずです。


新しい(シャフトの短い)モータをシャーシに取り付けます。


防水シールはこんな感じに入っています。


取り付け高さをおおよそ決めて、


スリーブを万力で挟んでちょっとだけ変形させます。
わかるかな。


これをモータの軸に打ち込んでいきます。
偶然ですが、一回目の変形でちょうどいい締まり具合になりました。


電源直結でモータが回ることを確認した後、その他部品を組んで行きます。


押さえを入れて、


シャフトを立てて、


アタッチメントに動力を伝達する減速ギアを取り付けます。


押さえその2を、あたりをみながら取り付けます。
この時点でもう0.5mmくらいスリーブを打ち込みました。


あたりを調整したら本組みです。


アタッチメントの取り外し機構を取り付けて、


押さえ2をネジ止めします。


ここで、電源直結で動作確認です。とりあえずは動いておるようです。


ということで、電池含めて完全に組み付け、基板を使って動かそうとしたところ、全く無反応です。
基板も死んでいるようです。
軸受け不良でモータ負荷が異常に大きいため、電流が流れすぎてヒューズが飛んでいるのではという気がしています。4V印加状態でモータを無理やり止めると、1.7Aくらいの電流が流れるのです。
これに近い状態で負荷がかかり続けた可能性があります。
細かく回路を追っていけば原因はわかると思いますが、チップ部品だらけですので交換できる気がしません。基板の修理はあきらめることにします。
残念ですが、直結で使う道を選択せざるを得ません。


soieに標準付属のACアダプタは、5.4V 1.2Aの定格となっていますが、これを直結することは出来ません。この定格はLiイオンバッテリを充電するためのものです。
正常動作時のモータ電圧は、最大でもLiイオンバッテリーの満充電電圧である4.2V付近、下は3.4V辺りではないかという気がします。これらの電圧変動の範囲内で回転数が変化しないように、マイコンとモータドライバによる制御が入っているはずです。


手元に適当なアダプタがありませんでしたので、この3.3V 2Aのものを使うことにしました。
安定化電源でこの領域のテストをしましたところ、正常に動くようでした。


直結用に基板を改造します。まずはアダプタからのラインを切ります。半田を除去してプラグからの配線を外します。


引っ張り出すとこんな感じ。


ポリイミドテープで絶縁します。


基板からモータへの配線は、


熱収縮チューブを被せて絶縁します。ここに電圧がかかることはありえないのですが、念のためです。


基板側の対策を済ませたら、モータからの配線を引き出して、


プラグへハンダ付けすれば直結完了です。


筐体へ組み込んでいきます。


使用するアダプタと、純正充電ケーブルを途中で繋ぎます。


熱収縮チューブで仕上げれば全て完了です。
動作確認をしてみましょう。


とりあえず動くようにはなりました。
常にコードを繋いで使う必要がありますが、まあ動かないよりはましということでしばらく使ってもらいたいと思います。

2 件のコメント:

  1. 初めまして。「ソイエ 分解」で検索してたどり着きました。当方同タイプを分解、修理したいのですが、一枚目の画像で二本の長いネジで留める、周りがゴムパッキンで囲まれている部品がパッキンが強くて取れないのです。はずし方、コツなどありましたら教えていただければ嬉しいです。宜しく御願いします。

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  2. Annaさん、コメントありがとうございます。レスが遅くなってすいません。
    あんまり覚えていないのですが....
    確か下のアダプタを差し込む部分を押して取り出したと思います。もちろんその際アタッチメント取り外し用のボタンの部分が本体に引っかからないようにしながらです。
    特に苦労した記憶は無いので、印象に残っていないというのが正直なところです。ということで正確ではない可能性がありますが、一度お試しくださいませ。

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