2015年1月12日月曜日

GIMP Inkscape sketchup Kerkythea jwcad NCVC などなど

 
みら太な日々の活動は、その大部分がすばらしいフリーソフトやオープンソースハードウェア、版権フリーの画像素材などなどに支えられております。
特にソフトウェアに関しては、フリーで使えるものは、ハードウェアと違ってまったくの手出し無しですので非常にありがたいのです。できるだけお金を使わずに楽しむのがみら太な日々の重要な趣旨であります。
ということで、みら太な日々の活動の中でライセンス料を支払って使っているソフトウェアは、WindowsとMach3くらいであります。現在Mach3をGRBLに移行する計画を立てており、そうすればほぼ完全にフリーソフトだけで活動が行えるようになります。すばらしいことです。

このようなありがたいフリーソフトですが、無料の分いろいろと苦労するところもあります。その一番はマニュアルが整備されていないために使い方がよくわからないということでしょう。ソフト作者さんもソフトウェアそのものを作ることには全力投球しても、その使い方まで細部にわたって解説しいらっしゃる方は多くないという印象です。もちろんソフトウェアによってはフォーラムやコミュニティが形成されてユーザーグループの相互扶助みたいな体制が出来上がっているものもありますが、英語だったり、掲示板の流れを追わないと必要な情報にたどり着けなかったりという苦労があります。
タイトルに挙げたような有名なフリーソフトの多くについては解説本が出たりしておりますが、私の経験上、自分の知りたいことは書いてありません(笑 そもそも網羅的に記載されているものを最初から体系的に理解しようなどと思ってもおりません。
なんでもそうですが、事前にやる勉強なんてほとんど何の役にも立たないものです。そんな項目があったなあ、というのを思い出すためにやるということだと思います。

ということで、現実は「やりたいことが出てきたときに」「それだけを解決する情報を探す」ことになり、その積み重ねでOJT的に知識を深め、項目をほぼ網羅したら達人になっているということであろうと思います。

ということでこの機会にみら太な日々で使用しているフリーソフトについてご紹介したいと思います。他人のふんどしというやつですが、レーザカッターやCNCを自作しようとする方にはなんらか役に立つのではないかと思います。


  1. GIMP → Photoshopに相当
    ラスター画像といえばいいのかなビットマップ画像といえばいいのかな、いわゆる絵を点の集まりとして取り扱うソフトです。みら太な日々的には以下のような処理に利用しています。
     ・画像素材の不要な部分を消す
     ・シャープネスを調整してエッジを明確にし、ベクター変換(後述)精度を上げる
     ・カラー画像の減色、グレースケール処理、二値化
     ・画像のハーフトーン化(新聞の写真風)処理を行い、レーザのラスター描画を改善する
  2. Inkscape → IrustratorやCorelDrawに相当
    こちらは画像をベクターデータとして扱う、いわゆるドロー系ソフトです。ビットマップ系の画像もある程度扱えます。レーザカッターやCNCフライスのような「線で動く」マシンのデータ作成に非常に強力に使えます。知名度としていまいちな感じがしますが、みら太な日々的には手放すことができない必須のソフトウェアであります。やることは、
     ・ビットマップデータのベクター化、いわゆるラスターベクター変換
     ・Gcodeの生成
     ・ラスター描画の元絵の生成
    Inkscapeのラスターベクター変換はすばらしいです。下のほうで例を挙げますが、いちいち手でトレースしていたら何時間もかかりそうな作業を数秒でやってしまいます。さらに、ベクター化したデータをダイレクトにgcodeやdxfに変換できます。dxf変換に癖があるのがちょいと問題ですが、いずれ改善していくことでしょう。
    また、ラスター描画の元絵を作る際も、解像度が低いためにドットが荒くてがたがたしている輪郭をベクター線できれいに抽出してくれますので、荒い元絵から非常に滑らかな画像を作り出してくれます。
  3. Sketchup → SolidWorksとか
    簡単に操作できる3次元お絵かきソフトですが、数値入力でかちっとした形状も作ることができます。数値の精度はプロ用CADとは比べるべくもありませんが、レーザカッターやCNC、特に自作品の精度を考えると十分なものです。
    ブログをごらんの方はご存知のとおり、みら太な日々ではほとんどの設計にこのソフトを使用しております。もはや手放すことなどできません。個人的にはパワポなどよりよっぽど手になじんでおります。最新版のMakeは商用利用に制限がありますので注意が必要です。ということでみら太な日々は何の縛りもないVer8を愛用。
     ・作りたいものの構想から最終設計までのCADとして
     ・3Dプリンタ用のSTLファイル出力(プラグイン)
     ・2D加工用のDXF出力(プラグイン)
     ・3Gレンダリング用のxml出力(プラグイン)
    最近123Dなるソフトも出てきまして、横目で見ているのですが、プラグインの充実度とフォーラムの強力さでまだまだsketchupです。
  4. Kerkythea → 3dsMAXとか、フリーのBlenderという化け物ソフトもあります
    物体周りの光路計算を行っていわゆるCGっぽい画像を作るソフトです。ものつくりにおいて必須というわけではないのですが、人に説明するときに直感的にわかりやすい絵を作ることができます。Kerkytheaはカキーシャと読みます。ロシア製?
    知名度は低いのですが、これがsuketchupとの相性が良いのです。sketchupからプラグイン一発でデータを作ってくれます。
  5. jwCAD → AutoCADとか?今の主流はなんだろう
    DOSの時代(笑)から使っているソフトです。日本製ということで疑問が生じても情報にたどり着くのが容易です。もはや操作方法が手になじみすぎてほかのCADを扱える気がしません。このまま心中の予定。
     ・あらゆる2D設計
     ・sketchupから出力したDXFの修正、検図
     ・NCVCでのgcode生成用ファイル出力
  6. NCVC → プロ用は機器毎に専用ソフトがあるのでしょう
    jwCADの標準フォーマットである.jwwをダイレクトにgcode化してくれるソフトです。jwCADと同じく国産ですので情報の充実がありがたいです。また、作者様による充実した取り扱い説明書が用意されているのもすばらしい。
     ・レーザカッター用gcode生成
     ・ほかで作成したgcodeを読み込んでチェック
そのほかにも小粒だが手放せないフリーソフトとしてこんなのも使っています。
 ・All to gcode: Inkscapeの標準フォーマットである.svgをダイレクトにgcode変換してくれます。
 ・Getglyph: 任意のTTフォントの輪郭線をdxf化してくれるソフト。

これらソフトの連携の一例を紹介しましょう。

現在取り組んでおります文月さんの案件のひとつにサイバーエフェクトがあります。
こんなものを作ります。

これの原案の例としてご提示いただいたのがこちら。ニコニコ静画の「使ってもいいのよ」から、魔方陣のpng(ビットマップ)データです。

これをたとえばこのように加工していきます。
サイバーエフェクトではドーナツ状のパーツを作りますので、それにあわせて形を整えます。
GIMPでpngを開いて内側の部分を消し、下のような画像にします。 これをpngのまま保存します。


次にこれをpngのままInkscapeに読み込み、ラスターベクター変換を行います。
さらにベクター化されたデータをgcodetoolsプラグインで原点設定やツールの移動速度などを設定してgcode変換します。



 これをレーザ加工機でベクター描画し、カットを行いますと、こんなものが出来上がります。


最終的にはアクリルに加工する予定ですが、テストとしてMDFを使っています。


このような加工は、ビットマップで出来ている文字の輪郭をCADか何かでトレースしない限りできない芸当です。これをInkscapeを使うことでわずか数分でデータ作製まで終わらせることが出来ます。

もうひとつ、二値べた塗りのデータの輪郭抽出の例。
これも文月さんにご紹介いただいたニコニコ静画の「使ってもいいのよ」から、

GIMPで読み込み二値化します。ついでにシャープネス調整でエッジを強調します。
こうすることでベクター化データの品質が上がります。


あとは上と同様Inkscapeでベクターデータを作り、gcode化してレーザ加工します。


実にきれいな仕上がりです。


改めてこのようなすばらしいソフトウェアを無償公開いただいている作者の方々、それを支えていらっしゃるコミュニティの方々に感謝申し上げたいと思います。

6 件のコメント:

  1. みら太さん、こんにちは。
    GRBLって初めて聞きました、回路がArduinoの様なのでオープンソース系なのですかね。
    3DプリンターもArduinoで組んでる方もいますがアレは温度管理もあるのでArduinoMEGAを使われてましたけど。
    記事、応援しています。

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    1. らせたろきんさん、今年もよろしくお願いいたします。
      GRBLは想さんから教えていただいたShapeoko(シェイポコ)というCNCを駆動するためのコントローラーとしての情報がたくさんあります。
      Arduino上で動くフリーウェアです。
      http://www.shapeoko.com/wiki/index.php/Grbl
      Mach3と違い、USBインターフェースとなっている所にもっとも魅力を感じています。今後の機能向上も期待できます。
      元々CNCを意図して作られたもののようですので、ラスター描画に関しての情報があまり豊富ではありません。できるのは出来るようです。
      しばらく情報を集めたいと考えております。

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  2. みら太さんこんにちわ。
    いつも面白い企画ですね。

    私もGIMP、inkscapeは使ってます。
    CAMデータは別のソフトを使っているので、inkscape→gcodeのプラグインは初めてしりました。

    因みにgcodeにする際に寸法の概念はどこかで調整できるのでしょうか?



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    1. kenboさん、ありがとうございます。

      別記事にg-code tools をまとめてみました。
      ご質問にお答えしたことになっていると良いのですが...

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  3. デザインスパークっていうソフトおすすめ

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    1. ふじこlp さんありがとうございます。
      デザインスパークもたまに使っています。シビアなサイズの筐体を作るときに基板サイズや部品高さをきっちり出せるのがいいですね。
      ハーネスの引き回しとかを自在にできると素晴らしいんですが、そこまで求めるのは酷というものでしょうか。

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