2015年2月28日土曜日

【依頼案件】ミクさんのサイバーコンソール その13

 
えーとですね。
最初に白状しておきますが、スケールを間違えました(笑
いつの間にか本来サイズの2/3くらいになってました。何でだろう..... ということで全部作り直しです。
こないだ仮組みしたときになんか前回作ったサイズ確認試作に比べて小さいような気がしていたのですが、特に確認せずにおりました。
今回仮組みを進めて「おい、どう考えても小さいぞ!」となりました。で、あわてて前回の図面を確認してみた所、

こちらがサイズ確認用に切り出したときの図面。すなわち正確なサイズ。


んで、こっちが今回切り出した元図。どちらも枠は300x200mmです。
はい、ぜんぜん違います。


いやあ、どこでやらかしたんでしょうね。
確かにスケッチアップにはある一箇所の寸法を基準にして全体のスケールを変更する機能があるのですが、今回は全作業を通じて使った覚えがありません。最初から実寸で描いていきました。
どっかで手が当たったのかなあ。

まあ、悩んでもしょうがないです。板は切り出しをやり直せばよいのです。
とりあえず手元にあるこのパーツを作って約2/3スケールモデルを作って設計のまずい所を確認することにします。何があってもポジティブなみら太な日々であります。
....文月さん、納品がさらに遅れます。ごめんなさい。

さて、気を取り直して仮組みです。一気にいきます。

ヘッドレストを組みます。
挿し込みの穴をやや小さめに切り出しましたので、やすりで仕上げながらの組み立てです。
といいつつ、ヘッドレストAssyの写真を撮り忘れました。まだ動揺が収まっておりません(笑


シート部分。やはり写真を忘れております。動揺が(ry


背面の板を入れます。順調。


ヘッドレスト乗せます。このあたりも設計どおりにかっちりはまり込みます。
はい、スケールが違いますが。


ヘッドレストとバックシートの間の隙間を確認。
まことにきっちりはまっております。すばらしい。 ええ、スケールは違うんですけどね。


ここで設計ミスを発見しました。このぼっちは要らんです。側板にはめ込み穴が見えるのはかっこ悪いので出来るだけ減らしたいのです。


このまま側の化粧板を当てるとこうなります。


ということで、切り落としです。
ね、仮組みは役に立つでしょ(泣


側板をM3のボルトで止めます。それっぽい感じ。
完成版ではこの側板のさらに外側にスモークアクリルの板がつくのです。なんという贅沢なつくり。


横から見たところ。位置関係は設計どおりです。 レバーもちゃんとスライドします。


反対側もつけました。なかなかかっこいいですね。


作っておいた台座に乗せます。
はい、もちろん台座もきっちりスケールがそろって(間違って)おります。


もうちょっとみやすく。


カッコええ。


背面。ここにArduinoを搭載してLEDの制御部分を作りこむ予定です。
もちろんスケールが合えばという条件付ですがね。


足の間の板です。ミクさんのスカートが引っかからないように高さを調整したパーツです。


この部分は台座の支え板が貫通する所として設計したのですが、こうしてしまうと椅子と台座が分離できなくなりますので扱いにくくなることが考えられます。ので、この部分も設計変更することにします。やはり仮組みは大事であります。


今回は切り落としました。


フットレストを作りこみました。


ほぼ完成です。これにアクリルのパーツがついて最終完成形となります。
ここまで側板をボルトで止めただけで接着剤は一切使っておりませんが、がっちりです。びくともしません。構造上の問題はないといえます。 

ええ、もちろんこのスケールにおいてという限定ですが。何か?


反対から。


斜め後ろ。


 後ろ。


真横。


レバーはもちろん個々に動かすことが出来ます。


シート面。


 ということで、設計変更点が2点見つかりました。
仮組みの成果はあったと考えましょう。

さて、全体のスケール変更であります。これはたいへんそうでそんなでもないのです。
粛々と進めます。

で。もうひとつ変更を。
側板は薄板の接着ではなく、分割板のネジ止めに変えてみようと思います。今回接着でやってみて、思いのほかずれがあったのが気になるのです。最終塗装の仕上がりを考えると一枚板にしておいたほうがよさそうです。

気を取り直してがんばります。



2015年2月22日日曜日

ステンレス板へのレーザマーキング

 
現在のところ、依頼案件として記事を投稿しているのは文月さんの案件のみですが、実は裏で結構な数のご依頼をいただいております。
その内容たるや実に多岐に渡っていて、いずれも面白いです。ご了解をいただけたものについては順次このブログでも取り上げさせていただきたいと思っております。

そんな中で、今回記事に取り上げるご了解をいただけたものがありますのでご紹介をしていきたいと思います。

内容は表札の作製であります。
詳細については例によって相談しつつ進めていきたいと思っておりますが、おおよそのイメージとしてご依頼いただいたのは「ステンレスの板に黒文字で名前とアクセントを入れる」というものです。

これまでにアルマイトを焼き飛ばして描画を行ったことはありますが、それ以外の金属については経験がありません。面白そうであります。
金属へのマーキングはレーザ加工では良く行われております。ステンレス板だけでもレーザで直接焼きを入れてマーキングすることが可能です。しかしながら、これはあんまりきれいではありません。
そこでよく使われているのは金属へマーキング材を塗布してそれを焼き付けるというものです。
たとえば、こちらのレーザーワークスさんのところで取り上げていらっしゃるセルマークあたりが有名です。
セルマークは Thermark 社 の製品です。通販でも買うことが出来ますが、これが結構高価なのです。
50g で 7000円以上します。これに日本までの送料がかかりますので、一万円近いというなかなか手が出ない金額になると思われます。
でも「これを買うしかないかなあ」と思っていました。...が、Thermark 社の How it works を読んでみますと何とかなりそうな気がしてきました。
いろいろな方面に手を出してはおりますが、私は基本的に材料科学屋であります。しかも専門は無機化学なのです。説明を見ると Thermark が何をやっているのかはおおよそ想像がつきます。内容物もおおよそあてがつきます。ということで、自分で作ってみました。

まず、基板となるステンレス板を準備します。何のために買ったのかもう忘れてしまったステンレス円盤を見つけました。そういえば東急ハンズで買ったような。


これに怪しい自家製マーキング材を塗りつけます。筆塗り。
そして放置して乾燥させます。下の写真はほとんど乾燥したところです。上部の黒くなっている所がまだ濡れが残っています。


あとは乾燥したマーキング材をレーザ処理するだけです。
どんな感じになるか実験するために、ベクター描画とラスター描画の両方をやってみました。

ベクター描画の動画。

video

写真。


書き終わったところ。文字はちゃんと見えていますね。


引き続きラスター描画。パワポ上でいくつかのフォントを並べてjpg化したものをMACH3のTOMTOMさんラスター描画プラグインで書き込みます。

動画。

video

描き終わったステンレス板。


んで、この板を洗っていらないマーキング材を落とすと、このとおり、ばっちりマーキングされております。すばらしい。
ベクター描画のところはエネルギーが強すぎるのか、マーキング材はどっかに行ってしまってステンレスが直接掘り込まれてマーキングされてしまっていますが、ラスター描画のところはちゃんとマーキング材が残って盛り上がった状態で焼きついています。思惑通りの出来です。
もちろんブラシでがしがしこすっても全くびくともしません。非常に強固に焼きついています。


拡大。


もういっちょ。
拡大して良くみるとまだ粒状感が残っています。材料をもう少し丁寧に乳鉢でつぶす必要がありますね。この辺はまだまだ改善できると思います。また、ラスター描画の条件も何もいじっていませんのでさらに品質は上がるでしょう。一発目でこんなにうまくいくとは。笑いが止まりません。


完全に思惑が当たって気持ちがいいです。
ということでこれはおそらくですが、このマーキング材を別の材料で調製すればカラー化できるように思われます。材料に心当たりはあるのですが、今手元にありません。今度入手してカラー化実験をしてみたいと思います。うまくいくとカラー写真を焼き付けるなんてことが出来るかもしれません。

ということで、耐久性含めてしばらく様子を見る必要がありますが、表札のご依頼はこの方法を使えば恐ろしく安く仕上げることができる可能性が出てきました。


【依頼案件】ミクさんのサイバーコンソール その12

 
ベース部分に引き続き、MDF 部分の本切断を行います。
木部のみで仮組みして、アクリル板の手前までの設計ミスを確認します。

サイバーコンソールの部材には、私のレーザ加工機では切断できないサイズのものが4つ含まれています。適切に分割して当て板などを使って接続することも考えたのですが、ネジ穴が目立つかなあと思っていました。
そこでもうひとつの案として、薄めの板を二枚重ねにし、二層の分割位置をずらすことで擬似的に厚い一枚板に仕上げる方法をまず試してみることに。

こんな感じに分割してみます。
直線で切ると間抜けなので、それっぽくぎざぎざに切ってみたり。



さて、薄い板として使うのはこの2.5mm厚のMDFです。
東急ハンズで 300 x 450mm のものが100円で売っています。その板を6枚、半分に分割して12枚の板を使って張り合わせ部分を作りました。


スケッチアップの図面からばらした各部材をdxf出力し、jwCadに読み込んで整形します。
その図面をいつものようにNCVCに読み込んでGコードを作製、MACH3 で切断します。


切っている所を動画で。2.5mmのMDFは7割くらいの出力でもこのスピードで完全に切断できます。

video

ひとつめ。


もうちょっときれいな動画。

video

外すとこを動画で。

video

 二つめ。


三つめ。


こんな風に分割されているものを重ねて、


こうすることで、それぞれの層の切断位置がずれて、4つのピースが一枚の板になります。


この両側板で合計8ピース使います。


さらに外側の飾り側板。


その片割れ、


残り。


これらが、


こうなります。
ということで、重ねて作る部材の切り出しは終了です。


次に残りの部材を切り出します。これらは一度に切れるサイズのものばかりですので、4mmのMDFを使っていきます。

その1

4mm のMDFは若干ゆっくり目に切らないといけません。
という様子を動画で。

video

 その2


だいぶ増えてきました。


その3。これですべてです。


全部材を並べたところ。


さて、こっからがちょっと面倒なヤニ落としです。
量が多いのでサボってオービタルサンダーを使います。細かな所は取れないのですが、仕上げはいろいろ確認したあとからでもいいかと。


白くなってきれいになりました。こんだけで1時間くらいかかりました。


さて、薄板の貼り合わせです。


満遍なく接着剤がいきわたるように、木工用ボンドに若干の水を加えて粘度を落とし、筆で接着面全体に村なく塗り広げます。


位置をあわせながら貼り付けてクリップで固定します。固定時間は数分で十分です。


出来ました。つなぎ目がはっきり見えますが、周りのエッジと角度をそろえてそれっぽく切ったのでそんなにおかしくはないと自画自賛。


ですが、困ったことに結構ずれがあるんです。写真ではわかりにくいですけど。
レーザのビームがレンズの中心を通っていないようで、キャリッジの位置によってビームの角度が若干振れているようです。各パーツは板の中に納まるように回転配置しましたので、上下左右で微妙にビームの振れ方向がずれており、反対方向にずれあったピース同士は1mm近いずれがあります。
これは何とかしないといけないですね。
削って仕上げてみて問題なければそのまま生きたいと思いますが、削りでは吸収できないようであれば、分割切断した 4mmMDF を当て板とネジで繋ぐ方法に変更しないといけないかもしれません。


もう一枚の側板を貼っていきます。
こんな感じに前面に木工用ボンドを塗ります。


クリップだらけ。


クリップだらけ その2。


クリップが足りなくなりました。総動員であります。


もう一息。


ようやく全部貼り終わりました。
来週まで放置して接着剤が完全に固まった所で削り作業を行います。


といいつつ、我慢できずにちょっと組んでみたり。
ばっちりですね。



逸ってはいけません。
我慢であります。


来週は仮組みを仕上げたいですね。