2015年11月23日月曜日

sketchup → fusion360 備忘録

 
密かに練習が続いております fusion360 であります。
それなりに知見がたまってきたので、たまには備忘録として書いておこうかと思います。

本日はLEDライトを作りましたので、そのつながりでこれを思い出して動かしてみました。
ミクさんのサイバーコンソールに搭載予定のLEDバーです。


ソフトウェアPWMを使ってナイトライダー風の動きをさせております。
動画はこちら。


このバーをどのようにコンソール周りに取り付けるかを考えないといけないのです。
サイバーコンソールはすでにスケッチアップで図面が引かれているのですが、なぜか本日急に(笑)fusion360にデータを移したくなりました。

サイバーコンソールのsketchupファイル(.skp)は以前fusion用に変換して開いたことがあります。
こちら。


一見ちゃんとファイル移行できているように見えます。というか、ちゃんとできています。グループ化した部品はコンポーネントとして読み込まれてますし、名前も継承されています。fusionのサイトでも.skpは正式にサポートされていますしね。
が、実はこれ、メッシュでインポートされており、実に実に扱いにくい状態です。なんといってもデータ量が多すぎて回転させるのも容易ではありません。平面が無数の三角形に分割され、単純な部品が無駄に数多くの点と面に分割されているのです。
こんな感じ。



メッシュボディはソリッドボディに変換することもできる場合がありますが、たいていはデータ量が多すぎて失敗します。
ということで、3Dのままsketchupからfusionにデータを渡すのは非常に面倒なのです。

ということで、今回はちょっと面倒ではありますが、練習も兼ねて2Dデータでの受け渡しをしてみました。
サイバーコンソールの図面はレーザカッターで切断するためにばらして2D出力ができる状態にしてあります。
こちら


ので、これをdxfで書き出してfusionで読み込むというのをやってみました。
dxf出力はsketchupのプラグインである linedxf を使いました。
で、結果。読み込めませんでした。


いろいろとdxfのバージョンを変えてみたのですが、だめです。

そこで、ひょっとしたらGコードだったら変換できるんじゃないかと思ってNCVCで変換したデータを読ませてみました。が、これもダメ。fusionはCAMのモードもあるので大丈夫じゃないかと思ったんですけどね。
で、どうしたもんかとNCVCをいじっていると、NCVCにもdxf出力があるじゃないですか。どうせだめだろうと思いながらもやってみました。Gコードに変換した後のデータをdxfで書き出します。この時ツールの軌跡や原点などの無駄なデータは全部オプションを外して切削軌跡のみを出力したところ、fusionでスケッチとして読み込むことができました。


こうなればこっちのもんです。このスケッチをプッシュプルしてソリッドボディを作り、組み立てていけばいいのです。
早速開始。板厚は5mmですので、5mmプッシュプルし、勘合部を頼りに組み立てていきます。


組み立ては現物でやるのと同じ考え方なので簡単です。


まずシート部分を作って、



ベースを作って、


ベース取り付けて、


装飾パーツを取り付けて完成です。


skpをインポートしたデータと比較するためにこれもワイヤーフレームで表示してみます。
めっちゃシンプルになっているのがわかりますよね。


せっかくですので床も作って、各パーツの素材を設定します。


ここまでやるとレンダリングしたくなりますよね。
ということでいくつか条件を変えてクラウドレンダリングします。




プラグインがどうのこうの言わずに一発でできるあたりfusionは便利です。

で、ここまで来てやっと本題です(笑
私は今まで数年間sketchupを使ってきました。今まで描いたものは数知れず。ブログで取り上げたものだけでも結構な数があると思います。
例えばこの辺り。








ここまでの数年間ですっかりsketchupが手になじんでしまい、パワポの2D絵をホイールドラッグして「なんでこいつ向こう向かないんだ?」なんて思ったりすることもしばしば(笑
sketchup のセミナーがあれば講師を務める自信があります。ほぼ完全に機能を使いこなしている自信があるのです。

で、そんな私がsketchupを捨てて(捨てたわけではないですが)fusionに走りました。そしてめっちゃ苦労してきました。
もちろん今も苦労は続いているのですが、基本的な部分でわかったことがいろいろあります。fusionは複雑なソフトですので全容を知るのははるか先だとは思いますが、基本的な考え方というか、概念というか、そういったものがなんとなく見えてきたのです。各コマンドの使い方や違いを知ることも大事ですが、何よりも概念の違いを理解するのは非常に大事なことと思っています。

ということで、ここまでになるほどと思ったことをまとめておきます。いわゆる3DCAD屋さん、というかメカ屋さんには当たり前のことかもしれませんが、門外漢の私には新しいことだらけでした。
理解の間違いも多々あると思いますが、それでも敢えて書いておきたいと思います。sketchup から fusion に移行しようとしている方にはきっと役に立ちます。


  • sketchupはサーフェスモデリング、fusionはソリッドモデリング(基本)である。
    これ、言葉はなんとなく知ってましたが、意味を体で理解していませんでした。
    sketchupで直方体の箱を作ると、例えば6つの面のうち一つを削除することができますよね。そして削除したらそこから箱の中が見えます。つまり箱を作った時にその中は空洞になっているということです。
    そして、中をのぞきこんだとき、当たり前ですが箱の内側の面は箱の外側の面の裏側になっています。sketchupでは裏側の面は表面より暗い色で表現されています。
    さらに、sketchupでは箱のどれかの面を裏表ひっくり返すことができます。くるくる回すと裏面は暗い色になっているのですぐわかります。複雑な図形を描いているとたまに裏表の整合性が取れなくなることがあります。経験された方も多いでしょう。そのために「面の裏表を合わせる」なんてコマンドがあります。
    これが「サーフェスモデル、サーフェスモデリング」です。いわゆるハリボテというやつですね。
    これに対してfusionは基本ソリッドモデリングです。基本と書いたのは、(ややこしいことに)fusionはサーフェスモデリングもできるからです。が、基本はソリッドです。
    ソリッドモデリングで作る直方体は羊羹や豆腐のイメージです。sketchupの作る図形と違って中が詰まっているのです。中が詰まっているということは、sketchupと違って直方体のどれか一つの面を削除するなんてことができないということです。例えば羊羹のある面を削除しようとしたとしましょう。どうやりますか?包丁で表面を薄く削りますか?削ってもその下には削られてできた新しい面がありますよね。中が詰まっているのですから当たり前です。つまり、ソリッドモデルでは面を削除するということが意味を持ちません。
    ということは同時に、面を裏返すということも意味を持ちません。表面はそこにありますが、それは膜のようなものではなく、内部と外部の境界に過ぎないのです。羊羹の表面をひっくり返すことはできませんよね。
    この違いを理解しておくことは重要です。
  • sketchupはダイレクトモデリング、fusionはパラメトリックモデリング(基本)である。
    これもようやく意味が分かり始めてきたところです。
    いろいろ書きたいところですが、私がごちゃごちゃいうよりもここにすっきりと解説されています。一部ですが。
    ダイレクトモデリングに慣れていると、拘束を多用するパラメトリックモデリングはまったく融通の利かない面倒なやり方に思えます。今まで私が触った限りで思っていることは、私レベルの規模のデザインであればダイレクトモデリングで十分だろうということです。パラメトリックモデリングをしていると設計変更の際に誤りが無くなるというのはよくわかるのですが、そのために変更しやすい定義を重ねていくということと、私のような思い当たりばったりを繰り返すデザインでは相性があまりによくありません(笑
    fusionではダイレクトモデリング(っぽいということかな)もできます。オプションで「履歴を記録しない」にするとよいです。これでsketchupでは当たり前にできていたのにfusionではどうしてもできなかったスケッチのコピペができるようになります。ここで苦労したあなたならわかってくれるはず(笑
あとは小ネタを少々。
  • シフトキー+任意の基準点のホイールクリックで回転中心を再定義できる。これ便利。
  • 基準点、基準面まである図形を移動させたい。
    sketchupでは移動方向を推定させた後にシフトキーを押して移動方向を拘束し、その状態で移動先の点や面を推定させることで簡単にできますよね。
    これと同じことはfusionでもできます。まず移動させたい図形の基準点にピボットを置きます。そして、移動させたい方向の矢印をクリックします。(自由移動させたいときはこの矢印をドラッグしますよね)すると青い色に変わります。これがsketchupで言う移動方向の拘束に相当します。ここで、移動先となる点や面をクリックしてやるとぴったりその位置まで移動します。もちろんピボットは図形の外においてもOKです。この辺りもsketchupと同じ。
    英文マニュアル読めば書いてあるんだろうと思いますが、面倒ですよね。つまらんことですが、これ発見した時は結構感動しました。
ほかにも発見(笑)はいろいろありますが、今後追々書いていきたいと思います。

2 件のコメント:

  1. ご無沙汰しております。

    遅ればせながら、私もFusion360の日本版を導入してみました。

    私の趣味の領域だと2.5Dで十分という話もあるのですが、実質無料、チュートリアルまで日本語、ソリッド、サーフェースが使える、CAMもできる・・・と言われてしまうと(^_^;)

    比較的3DCADには慣れている方ですが、やはりソフト毎の癖がありますので、『小ネタ』の様な内容が大変参考になります。

    これからも楽しみにしております。

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  2. kenboさんご無沙汰です。

    小ネタではないですが、fusion360を勉強するなら、同じAUTODESKのInventorの本が役に立つことに最近気がつきました。同じ会社が作ったソフトなので、モデリングの考え方がほぼ同じです。拘束の使い方といったなじみがないところを知るには良いやり方だと思いますよ。
    それにしても早くちゃんとした書籍が出てほしいものです。

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