2016年5月15日日曜日

ペルチェ素子冷却霧箱の作製 その14

 
インバータを使った霧箱の雑イオン除去効果確認に再挑戦します。
前回使ったこのインバータはどうも壊してしまったようなので、GW中にジャンクのインバータを準備しようと思っていたのですが、GWは思いのほか忙しく、結局ジャンクスキャナを一台買っただけで分解することもなく福岡に放置してきました。



ということで代替としてAitendoでこれを購入。


4灯用のインバータです。元値1500円に50%引きのシールが貼ってありますが、私が買った値段は100円でした(笑 aitendoの店舗限定ワゴンというか、地べたに置いてあるコンテナの中の商品です。


入力部分。6PのPHコネクタです。


右の方に入力のピン配置らしき印刷が。


で、これが出力。このコネクタは2灯分で、反対側にも同じものがついています。基板のパターンはほぼ対称形で合計4灯というわけです。


型番を検索したらaitendoにデータシートがありました。内容はやや頼りないですが、実験するには十分な情報です。

開放保護回路がついていますね。


入力12V、ON/OFF制御に5Vを入れてやる必要があります。輝度は未接続で全力投球ですね。


開放で1400V、負荷かけて700Vですか。
開放は保護回路が働くでしょうから、何か負荷を掛けた状態で使った方が安定しそうな感じです。
保護回路も一度働いたら次のONまで復帰しないのか、負荷の状態で動的に働くのか、さらには4灯独立なのか一括なのか、何の情報もありません。調べる必要があります。


接続。 まあ、こうでしょうね。

さて、接続していきますが、こ奴の入力はPHコネクタです。私は通常XHコネクタを使っていて、PHは持っていません。
よく見ないで買ってきたのでどうしたもんかと思っていましたが、


たまたま6PのPHハウジングがありました。自分でも何を持っているのかもはや把握しておりません(笑 自分の部品棚を見るときもジャンク屋を漁るときの気分です。


出力のコネクタは持っておりませんので直結するために一部破壊して端子をむき出しにします。


配線完了。


電源として使っているATX電源には3Pの端子台をつけていますが、インバータ、ペルチェ素子、ポンプと接続するものが増えてきたので、端子台を増設することにします。

端子台入れから選んできたのは.....


若松通商末広町ビルが閉店するときに叩き売られていた端子台。一つ10円(笑


二段になっている端子を、5V、12V、GNDに分けて接続していきます。


さすがに端子台のハンダ付けには通常使いの936では力不足です。ので最大130Wの大きなコテを使います。スイッチ一つで一時的にウルトラ加熱してくれますのですごい便利なのです。


配線。電流が多いので線の太さにちょっとだけ配慮します。


出来ました。


こんな感じに付けますかね。


で、さくっと配線して通電して動作確認です。
開放保護回路の動作を調べてみましたところ、解放してから数秒後に、4灯別々に動作することがわかりました。これなら1灯だけつないでも問題ありません。しかも一つのポートを壊しても残り3ポートは生きている可能性があります。一粒で4度おいしいことが期待できます(笑


コッククロフトウォルトン回路はつないでいない状態でこの放電。十分な電圧が出ていると思われます。ほんとに開放で1500Vなのかな。そんなもんじゃないようなギャップ間距離。4kVくらい出てそうな感じ。


せっかくなので、持ってきた高圧プローブで測ってみようと思いましたが、


GND側つないだだけでこんな表示になります。壊しそうで怖いので測定するのをやめました。


次はチャンバ内に電圧を印加するための電極作製です。
前回実験は冷却ステージそのものに電圧を印加しましたが、おそらくそれが原因でインバータを壊してしまいましたので、今回は別電極をつけます。


一度ばらして、冷却ステージに接続していた配線を取り去ります。


新たに行った配線はこんな感じ。スズメッキ線をステージ固定ボルトを使ってぐるりと配置しました。


給電はここから。


DCというか、交番しない電界をかけたいのでダイオードを入れます。逆耐圧1KVだけど、大丈夫かな。ダイオードって逆耐圧超えると破壊?ツェナー降伏?


保護回路が動作してしまっていないかを調べるために発光ダイオードをシリアルに入れます。
えっ?と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、大丈夫です。発光ダイオードは電流駆動デバイスなので電流さえ定格以下であれば電圧は関係ないです。
昔フライバックトランスで遊んでいたときにこんな事やりました。


こんな感じに配線して、


電圧かけてみます。赤のLEDの方が見やすかったので交換。しっかり点灯します。
チャンバの天井と床は50mm以上のギャップがあって、一見すると電気的にはながっておりませんが、コンデンサ的な挙動はあると思われます。
電圧が非常識に高いので、これでも電流が流れて発光ダイオードは点灯します。
高電圧端子にLEDの一端を触れると点灯することがあります。大地、あるいはどこか宇宙のかなたの電位0点との間で電荷のやり取りをしているんでしょうかね。高電圧はいろいろと不思議です。


ということでいよいよ実験します。


冷却水入れて、


うごかします。
.....が、電界かけてもかけなくても、電界の方向をひっくり返しても何の変化もないように見えます。


色々と条件を変えてみましたが、目視ではほとんど変化らしいものを見つけることができません。
何よりも影響が大きなのは冷却ステージの温度のように思われます。数度温度を下げるだけで軌跡の見え方が大きく改善します。

ということで、わけがわからなくなりそうなところを必死で考えているところです。
多分ですが、今の冷却ステージは、軌跡がよく見えるようになる温度ぎりぎりのところにあるように思われます。
冷却水の温度はモニタしておりませんが、冷却水の中に氷を放り込んで温度を下げると、途端にものすごくよく軌跡が見えるようになります。電圧の印加有無なんかより劇的に変わります。

思うに、ここのところ春になって水道水の温度が上昇したのではないかと思っています。
これまでは冷たい水で冷却していたので良い条件のところにいたのではないかと。

ということで、ステージの真ん中に温度計つけて測定してみましたところ、


-20℃付近までしか下がっておりません。放射温度計で見ても-26℃程度です。


過去測定した時には、-30℃を下回っていたのです。


ということで、これは電圧印加がどうこうという前に、ステージの冷却改善をする必要があります。
これから夏に向かって水温は上がるばかりですので、何か考えないといけません。

MFT2016展示が実現したとすると、真夏ど真ん中です。ビッグサイトの水道なんて半ばお湯みたいなのしか出ないと思われます。
もちろん、冷却水に氷を投入すればいいと思われますが、ビッグサイトで氷を確保しようと思ったらコンビニしかありません。いちいち買いに行くのも面倒です。お金ももったいない。
うーんであります。何かチラー的なものを考える必要がありますね。これもペルチェ素子を使って作りますかね。でも冷却水を冷却するのにペルチェ素子を使ったら、そのペルチェ素子を冷却するのに水冷を使うことはできません。マトリョーシカになります(笑
そもそもの水冷を諦めて、全部を空冷で組むという方法も確かにあります。が、全体を空冷にするとチャンバ周りが大きくなりすぎるように思われるのです。チャンバはすっきり作りたいです。
ので、とりあえずは氷を投入するというのを滑り止めにしておいて、一度空冷の冷却ユニットを実験してみましょう。
やっぱモノ作りはこうじゃないといけません。面白くなってきました。

ところで、上でも触れていますが、MFT2016に申し込みを行いました。
霧箱の展示自体が(安全上の問題をクリアして)通るのは昨年の審査で、そしてYMMF2015の時にMAKE:の編集長さんから直接教えていただいたことなどでわかっていますのでそこについては心配していません。あとは年々増えていく申し込みの中でうまく生き残れるかどうかですね。
審査にパスすればマグネトロンスパッタリングの展示も行いたいと思っております。
審査結果は5月末です。 うまく通過しますように ( ̄人 ̄)

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