2017年5月14日日曜日

エナメル塗料を使った木札への墨入れ

 
レーザ加工機で作ってプレゼントすると喜ばれるものの一つがキーホルダです。
ラスター描画を使ってどんな絵でも彫り込むことができますので簡単であります。これまでもラスター描画を使ってたくさんのものを作ってきました。
今回は単にラスター描画で彫刻を行うだけでなく、そこに塗料を入れてよりくっきりとした見え方になるようになるよう実験してみました。
溝を彫りこんでそこに塗料を流し込むことを墨入れなどと言います。今はあまり見かけなくなった木の表札なんかは彫刻刀で名前を彫り込んで、そこに黒々とした塗料を流し込んでありますよね。あれです。
これまでも何度か墨入れに挑戦してきましたが、いまいちきれいに出来ておりません。
例えばこれ。ぱっと見できているように見えますが、


よく見ると木目に沿って塗料が流れて滲んでしまってます。
この時に使ったのは100均のアクリル塗料です。使ったアクリル塗料は水性でしたので、親水性の為に木目に深く浸透してしまったのではないかなと考えました。


ので、今回はエナメル塗料を使って実験することにしたのです。
エナメル塗料は有機溶剤ベースです。硬化は酸化による重合ですので速乾というわけにはいきませんが、水性アクリル塗料よりはましと思われます。エナメル塗料はサイバーコンソールの仕上げに使うために買っていたのです。

さて、さくっとデザインします。
彫り込むのはなんだってかまいませんので、とりあえず「定礎」と「月極」にしました。どちらもよく見かけるネタ系の漢字であります。


東急ハンズで購入したイチイの木を使います。イチイの木はきめ細かく、それでいて柔らかく、使い込むと風合いが出てくる良い材料です。
レーザ加工機に置くときは、厚紙などを下に敷いて基準線を引き、そこに合わせて慎重に配置します。


下から上に向かってキャリッジが左右に動きながら彫り込むところだけにレーザを瞬間的に撃ち込みます。だんだんと文字が見えてきます。


動画で。


出来ました。


ヤニがたくさん付着していますが、彫刻自体はきれいです。



ひっくり返して裏の「月極」を彫ります。


こちらも動画で。


出来ました。


余分なところを切り出して、


出来上がりです。


では今回の実験のメインの作業に取り掛かります。つかうのはこのエナメルブラックです。


とりあえず遠慮なく塗り込みます。べったりと。


両面ともに。


これをしばらく放置して、塗料がほぼ乾いたところで、サンドペーパーで表面を削り込んでいきます。
結果は...やはりにじみがありますね。これでもうまくいかないようです。むむむであります。


とりあえずもう一皮剝くくらいに削り込んで、穴を開けてストラップをつけます。
月極の方がましに見えますが「極」の右側が汚いですね。



ということで、エナメルでもダメでした。あとは、ラッカーでさっさと乾燥させるか、スプレーするか、あるいはニスを塗って目地を埋めた後に改めてエナメルというのも良いかもしれません。
もう少し研究の余地があります。いずれ安くて完璧な方法を見出したいと思います。

17 件のコメント:

  1. なかなかエッヂの効いた掘削っぷりですね…スバラシイ
    色の滲みに関して模型人(モデラー?)的な立場から言わせて頂くと
    下地処理はやはり必要かもです
    ラッカー系のクリアスプレーでも良いかと思いますが
    下地専用のプライマー系の利用がより安全確実かと思います

    ところで…もうちょっとマルチマテリアルと申しますか
    ハイブリッドな感じなのとかも見てみたいかもです
    同じデータでアクリルも切って文字部に埋め込むーみたいな
    方向性的には↓これ系で・・・
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    質感の違いが面白いと言いますか
    自然物と人工物のコントラストが小気味良い感じの…
    出来れば電飾も入れて光るナンバープレート的なぼんやり発光機能付きで!!
    http://item.rakuten.co.jp/enzo-produce/toms_number/

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    1. やっぱりそうですよね。多分そうなんだろうなあと思いながら、まあいいやとやってしまって、やっぱりなあと思っている感じです。
      たくさんのリンクをありがとうございました。一通り見ました。
      樹脂なんなんでしょうね。透明度からはアクリルをイメージしますが、素人がDIYでアクリルを重合硬化させるのは大変です。アクリルは酸素があると硬化阻害されますのでよほどきっちりした型を作らないといけないはずです。今は良い樹脂があるのかな。
      樹脂とか型とか言い出すと間違いなくChoitechさんや文月さんの方がはるかに上であります。先日の会話もテクニカルタームが飛び交うのをぼーっと眺めておりました(笑
      何かこの樹脂に関して情報ございましたら教えてくださいまし。
      二番目ののリンクにある燐光材料を混合した樹脂とか面白そうです。ぜひやってみたいです。レーザーで彫り込んだ木に燐光材料流し込んで固めれば象嵌っぽくて暗いところで光るという面白いキーホルダ作れそうであります。
      ぜひよろしくお願いいたします。

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  2. 少量であれば最近は皆さん100均UVレジンでちゃちゃっと
    お手軽にやっちゃうみたいです
    https://matome.naver.jp/m/odai/2142503774180609701
    蓄光化は粉末のルミノーバを混ぜ込むのが簡単かもです

    量が多くなると透明レジン(エポキシ樹脂?)を使う感じになるでしょうか
    ↓この作家さんのアートがスゴイです(ご近所っぽい)
    http://one-project.biz/2013/01/06/a-goldfish.html
    一見本物にしか見えませんが、透明樹脂を積層しながら
    少しずつ描いた立体画で、言うなればアナログ3Dプリンター
    積層平面の集まりなので真横から見ると金魚が居なくなるという…

    …っと、色々投げつけといてアレですが
    汁物は気泡との戦いがぢごく過ぎるので
    私としては木材とアクリルをレーザーで切っただけの材料
    +既製のLED光源で完結コースが最良です!(労力的な意味で)

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    1. Choitechさん、UV樹脂ですよね。確かに。
      先日からあちこちのDAISOでUVレジン捜しているのですが、未だ在庫に当たりません。ぜひ使ってみたい入手したらやってみますね。
      金魚の作家さんテレビで見たことがあります。デジタルファブリケーションのアート版というか、デジタルファブリケーションをヒントにしたアナログファブリケーションというか。とにかく素晴らしいと思います。

      それから、わが家には真空ポンプがあるので脱泡はできると思うのです。
      昔仕事で50kgくらいのアクリル樹脂を脱泡してました。消泡剤としてシリコンオイルをちょいと入れるのがポイントです。
      UV LEDは結構短いあたりを持っているのであとは樹脂だけ、樹脂だけなのです。

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    2. 脱泡手段と経験あるとか無敵じゃないですか!
      金魚の作家さんも以前携わっていた仕事の関係で
      樹脂の扱いに長け、材料を安く大量に入手出来るとか紹介されてました
      私の知る範囲内ですとクリスタルレジン2スーパークリアという商品が
      一番透明度と耐久性に優れ、経年による変質、変色が有りませんでした
      http://www.murozono.com/SHOP/100131.html
      5、6年前の知識ですので現在はもっと高性能なものがあるかもです

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    3. Choitechさんから情報が溢れ出てくる...素晴らしすぎます。
      ありがとうございます!
      ご紹介のリンクから日新レジンを探り当てて勉強してました。
      http://craftresin.jp/
      エポキシ系の樹脂なんですね。エポキシは耐候性が高いので年単位でも全く問題ないと思います。紫外線吸収剤とか混ぜれば鬼に金棒です。機械強度もそこそこあると思いますし、ガラスフィラーとか炭カルとか入れれば飛躍的に強くできます。いずれワックス削り出し→石膏型取り→フィラー入りレジンで機構部品量産とかやってみたいです。
      難点は個人向けに設定された価格ですかね。
      昔樹脂を触っていた時はメーカーの無償サンプルが一斗缶だったからなあ(笑

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  3. うちもChoitechさんと同じ方法です。刻印前にクリアを吹いておいて、刻印終了後に溝内にもう一度吹きます。研磨で塗料とヤニが簡単に除去できて、溝断面の導管から塗料が繊維内に侵入するのを防止できます。クリアはカースプレーが扱いやすいです。有色のプラサフは文字の輪郭部に浮き出る可能性があり、透明のシーラーは食い付きの良い製品が見当たりません。

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    1. 先生ご無沙汰しております。
      刻印前にクリアですね。確かに。ヤニが浸み込まなくなります。
      車用のスプレーですか。ちょうどわが家になぜかクリアのスプレーがあります(笑
      やってみます。

      皆々様のお知恵を拝借してみら太な日々は成立しております。
      ありがとうございました。

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  4. 表面均してワックス塗ってから塗料入れたらどうでしょうか。表面には染み込みにくくなるかと。

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    1. ikeさんどうもです。
      全会一致で下地処理という結論のようです(笑

      やはり手抜きでいいものを得ることはできないということが証明されております。
      地道に皆様のご指導に従って再トライしたいと思います。
      ありがとうございました。

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  5. こんにちは
    記事の内容と直接関係なくて恐縮なのですが,みら太さんのレーザー電源/レーザー管の立ち上がり時間はどのくらいですか?

    私もみら太さんの記事を拝見しレーザー加工機を作ってしまったのですが,どうも立ち上がりが遅いようで,速度から逆算すると10msほどかかっています

    電源は例によってMYJG40をAliexpressで購入しました

    Grblで出力値は8(8/1000)なので8bitでいえば0x02くらいですしかなり絞っているのが原因でしょうか….
    電源には立ち上がりが1ms以下とかいてあるのでもう少し早く立ち上がってほしいのですが….
    やはり,出力が小さすぎるので発振が安定していないと思うべきでしょうか

    何かご意見いただけると幸いです

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    1. Elecさん、ありがとうございます。
      http://mirata.blogspot.jp/2014/06/impact-laser-engraver-plugin.html
      この投稿の最後の方にレーザ管への入力電流波形があります。100usec以下で反応していますので、10msはいかにも遅いですね。
      ひょっとしてですが、バラスト抵抗は入れていらっしゃいますか?もし入れてないならそれが原因かもです。
      レーザ電源は定電流電源なので、負荷の抵抗が大きく変わると安定するまでに時間がかかります。一方で、レーザ管は発振開始のプラズマが発生するまでは抵抗無限大。プラズマが発生するすると急に抵抗値が下がるという非線形の応答をします。
      このような特性のレーザ管に対して定電流源を繋ぐと、発振直後のちょうどElecさんが問題にしていらっしゃる程度の時間安定しない可能性があります。今まで力いっぱい押していたドアをいきなり開けられるようなもんです。力の加減は急には変わらないのです。
      そこでバラスト抵抗です。抵抗をレーザ管に直列に繋ぎます。するとプラズマが立ったときの抵抗変化を押さえることができますので電源の動作が安定します。
      電源電圧は最大20kV付近と思います。これは抵抗値が非常に大きい非発振状態からプラズマを点灯させるための絶縁破壊電圧の最大値で、発振中のプラズマの抵抗はもっと低いはずです。その時の電圧は測ったことがありません。が、高々数kVじゃないですかね。
      ということで、例えばこの値を最大値の1/10と仮定して2kV、電流値は最大20mAですから、これから抵抗を計算すると100kΩ台の値となります。このくらいの抵抗を入れてやればいいのです。
      ちなみに私は100kオームの抵抗を入れています。
      ただし、抵抗の容量は気をつけてくださいね。2kV、20mAだとしても40Wになります。すごい容量です。
      私も40Wの抵抗は使っていませんが、、魚肉ソーセージくらいの大きさのホーロー抵抗を入れています。
      短時間ならセメント抵抗でも持つでしょうから実験してみてはいかがでしょうか。
      何か進捗がありましたらまた教えていただけますと嬉しいです。
      うまくいきますように。

      削除
  6. こんにちは

    私も自宅の表札を木材で作ろうと考えていましたが、
    何もせず数年経ってしまいました。

    目的は違いますが、風雨で劣化したMDF製の卓球台をこれ以上ぼろぼろ
    にならない様にするため「キガタメール1号」と物を購入してみました。
    木材に浸透して固化するというものですので、これを表札保護に使えない
    かと思っています。ただ、私の買ったのは値段の安い耐候性の無い物の
    ようです。

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    1. こばたいしょうさんありがとうございます。
      「キガタメール1号」の勉強をしました。小林製薬みたいな名前の付け方(笑)ですが、確かにこれ見るやつですね。キガタメールという名前であるとは全く知りませんでした。

      単純に木製表札の保護をするならニスがいちばん簡単で安いと思っています。ちょいと臭いのが難点。あと何とかオイルといったたぐいの保護材もたくさんありますが、一番いいのは元の木を桂や紫檀のような緻密なものにしておくことかなと。そんなこと言ったら元も子も無いですが(笑
      ちなみに表札というところだけに反応すれば、こんなやり方もあります。
      http://nonsaya.blogspot.jp/2015/10/blog-post.html
      ここではみっちゃくロンなるものが使われてますね。
      ご参考まで。

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  7. 初めまして、いつも楽しく拝見させていただいております。
    当方はFABOOL LASER CO2でレーザー加工しているのですが、なかなか納得のいく精度が出ずに、一層のことみら太さんを真似て一から作り直そうかと考えています。

    本題ですが、木製コースターを作るときや、MDFコースターを作るときの木材の吸込みを抑える下地処理として、ワシンの水性サンディングシーラーを使っています。
    そのあとに水性ウレタンニスでコートしていますが、下地処理がないとMDFなんかはどんどん吸い込んで、ニスを何度塗っても効果が出ないのですが、サンディングシーラーを使うと、研磨剤が気の隙間に入って吸込みを抑えてくれます。
    最近この方法に落ち着いたのですが、それまでアクリル系クリアとか、油性ニスだとか、カシュー塗料とか、漆とか色々試しました。

    サンディングシーラーを二度塗りすれば滲みも出なくなるのではないでしょうか。

    長々すいませんでした(^^;

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    1. ヨッスィ~さんどうもです。
      サンディングシーラーですか。砥の粉みたいなやつですかね。なるほどなるほど。
      なんか思いのほかこのネタへの皆さんの喰いつきの良さに驚いていたり(笑
      皆々様のアドバイスに従っていろいろ試してみます。

      それからレーザ加工機の件、FABOOL精度悪いですか?そんな感じには見えなかったですけどね。
      いずれにしろ自作の良い機会ですね。やってみてもいいのでは。
      自作するとすべてがわかっている状態ですので、何が起きてもどこを改良するにも意のままになります。
      それなりに大変ではありますが、メリットも多いです。
      お手伝いできることがありましたらお申し付けくださいませ。

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    2. 心強いご返信をいただき、ありがとうございます。
      みら太さんを真似て、目下、A3プリンターのジャンク品を複数台探しているところですが、一番近いHARDOFFでも4320円と、ジャンク品らしからぬ値段にビックリして、ヤフオクで手に入れようかと考えています。(^^)

      FABOOLは筐体自体は悪くないのですが、制御アプリがちょっとアレなのと、CO2レーザーの立ち上がりが鈍いというか遅い感じがして、これは制御基板なのか、レーザー管なのか、はたまたアプリ側なのか見当がつきませんが、トロテックのRAYJETでアクリル彫刻したのとでは雲泥の差が出ているので、ちょっとショックを覚えたのです。

      また自作機を作り出した時にはいろいろとご迷惑をかけるかもしれませんが、よろしくご指導お願いします。

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