2017年7月9日日曜日

自作3Dプリンタ その15

 
おおよそ位置を決めた各機構部品ですが、固定するための取り付け部材の設計をしておりません。ので、非常に面倒ではありますが、ここで一通り済ませておきたいと思います。
はやいとこ楽しい組み立て作業をしたいところですが、組み立てるための部品が全部そろっていないと何もやりようがないのであります。

ということで、一見できているように見えるこの組図、


Z軸をどうやってスライダーに固定するのか決めておりません。しかも、ここには安い寸切りネジを使いますので、バックラッシュ防止の機構を加えたいところ。せめて台形ネジをとも思ったのですが、ブログの趣旨を鑑み出費は極小で行くことにしました。
すでに稼働してきた3Dプリンタさんの部品を極力流用して作ることを考えましょう。

ではZ軸の駆動部分を考えます。


寸切りネジはM8です。M8のナットも3Dプリンタさんからいただくとして、


こんな感じでアクリルの囲いを作ってそこにZ軸を支えて高さを決めるナットと、そのナットを上からばねで押さえつけてバックラッシュを減らすためのやはりM8のナットをいれる構造にしてみます。うまくいくかな。


Z軸のモータを固定する板も設計してませんでした。さくっと作ります。青いとこね。


面倒なのがリミットスイッチです。XYZ3軸分作る必要があります。
スイッチそのものは大小たくさんありますが、今回は先日エジソンプラザのタック電子三で購入した松下(パナ)のAH7156362を3つ使うことにします。下の写真のノブが短い方です。



これ。



このスイッチはすでにディスコンです。だから一つ20円とかで売っているのです。RSコンポーネンツ見ても3Dのデータなんてありませんので、拾ったpdfにある寸法から本体図面を起こします。

一番面倒なZ軸から行きます。FDM方式の3Dプリンタをお使いの方は体感していらっしゃると思いますが、FDM3Dプリンタの位置決めで最も面倒なのはノズルとステージの間のギャップです。広くても狭くてもダメです。私は200umくらいでやっていますが、一層目をきれいに作るには気を使うところです。
ということで、ここだけはちゃんとそれっぽくしておきます。しかも微調整がやりやすいようにしておかねばなりません。まずはこのようなカムっぽい羽でリミットスイッチのノブを押すことをやってみます。


X,Y軸もそれぞれ適切な場所にスイッチを配置し、それを固定するための部材を合わせて設計していきます。なかなかに面倒。


Z軸スイッチの微調整はこの図のように上側のねじを支点にして下側のねじのを回転するように動かすことでカムとノブの押し合い関係が微妙に変わるようにしてみました。
使い勝手は組み立ててからですね。何とかなるでしょう。


青いところに円弧状のスロットがあるのがお分かりいただけると思います。


そんなこんなで細々した部品類の設計が済みましたら切り出していきます。
いつものようにfusionからdxfを吐いてJWCADでCAM用の前処理をします。おそらくfusionのCAMでもできるようになっていると思いますが、まだ試していません。ちょっと前のアップデートで「レーザ加工機に対応しました」みたいなことが書いてあったような気がします。


jww形式にしたらNCVCに読み込んでGコード作ります。


まずはすでに設計しているY軸ステージ用のMDFを切り出すところからです。
MDF切るのは久しぶりです。横浜基地の在庫は2.5mmだけでしたので、これを重ねて使う設計としております。
動画を何本か。




MDF切るのがあんまり久しぶりだったものですっかり条件を忘れていました。
やっぱりよく切れますねMDF。


毎度切れっ端がもったいないと思います。


アクリル部材を切り出します。いきなり切り終わったとこ(笑


5mmの部材は切るときの動画を撮ってました。二回で切り出しています。


出来ました。


これだけたくさんの部材が必要なのです。


そっれにしてももったいない。きれいです。


ではY軸ステージのMDFから組み立てていきます。


こちらはY軸のリミットスイッチを押す部材。位置調整できるようにスロット穴を開けております。


二枚のMDFはそれぞれに止めるネジのあたまから逃げるように設計をしております。


これらの上板の穴の中にネジのあたまが落ちこんで、上板はフラットになっています。


4隅はヒータを止めるために二枚のMDFに貫通穴が開けてあります。


裏側はベアリングを固定するねじのあたまから逃げています。全部皿ネジ使って板面の凹凸を無くす方法もありますが、加工が面倒なのです。
MDFをヒ-ターと共に重ねてねじ穴位置を確認します。大丈夫のようです。


次にこのサトー電気で買ってきた500mmのちゃんとしたDINレールを切断します。
今つけているY軸用のDINレールは中国からやってきたちゃんとしていない残念なレールなのです。


ちゃんとしたDINレールは500mmが二本あるだけでしたので、このままでは足りません。
ということで昨日タック電子でこの1mのちゃんとしたレールを二本買ってきました。これで当分困ることは無いと思われます。



では500mmのレールを切断します。
中華レールはペラペラの上に長さも不揃い、切り口は曲がっているという散々な状態でしたが、こちらはさすがのJPクォリティであります。
端っこ合わせて、


反対側を見るとこの通りぴったりです。素晴らしい。


これを二本とも200mmと300mmに切断します。300mmの方はY軸に、200mmはZ軸に使います。X軸は今回勝ってきた1m品から切り出すつもり。


今回は手切りではなく、この糸のこ盤を使います。工作機械としては静かな方なので横浜基地でも使えるだろうと思って持ってきたものです。元々ステージが壊れてなくなっていたものが高山質店に2,000円で売られていて、それを修理していままで使ってきました。全く順調に何の問題も無く使えております。


糸のこ盤は直線切りには向かないのですが、そこは気合です。金属薄板切断用の刃をつけております。


一本目あっさり切れました。持つべきものは道具であります。


終わり。楽勝。


ではペラペラY軸をちゃんとしたDINレールスライダーに変更していきます。
ペラペラと正規品ではベアリングの取り付け位置も微妙に変わります。ので最初から組み立てをやり直します。


組み立て完。


ペラペラレールを外します。


右がちゃんとしたDINレール、左がペラペラ。見た目からして全く違いますよね。


DINレールの交換が済んだら、エアリングプレートをMDF板に本止めしていきます。


四隅をM3のねじで止める構造です。


仮止めしておいて、


スライダーに取り付けてみて具合を見ます。....と、実に微妙にですがモータの軸と板が干渉します。もう少し板の位置を上げる必要があります。
最終的に3Dプリンタさんからばらして回収したモータであれば干渉はないかもしれませんが、とりあえずこの後の確認のためには対応が必要です。


適当なスペーサーが無かったので6mmのナイロンスペーサーを入れてテストすることにします。


スムースな動きになり、かつX軸に直行するようにベース部材に平行にレール位置を調整していきます。


調整が済みましたので、ヒーターまで全部組みつけてみます。


最終はこんな見た目になります。レーザ加工機で切断したままの汚いMDF面が隠れていい感じになりますね。なかなか。


Y軸のリミットスイッチはこの部材で押します。まだスイッチつけてないけど。


スライドさせているところを動画で。


いい感じでしょ。滑って脱線するくらいスムースであります。それでいて少しもがたつきがありません。剛性も全く不安を感じません。DINレールを使ったスライダーは実に良い思い付きでした。薄くて軽くて安くて、精度もホビーユースでは十分なんじゃないかなと思われます。


Y軸のスライド部分はコレで完成です。
あとは二枚のMDFを接着しておきます。これでさらに剛性が上がります。


では次に切り出したアクリルパーツを組み立てていきます。
この部分を作ります。


パーツはこれら。


見にくいですが、こんな仕上がりになります。


透明だとわかりやすいかと思いきや、むしろわかりにくい(笑


固定にはこのDAISOのUVレジンを接着剤として使ってみます。以前実験はしましたが、実戦投入は初めてです。どの程度行けるものか試してみたいと思います。


爪楊枝でUVレジンを塗り、溝に挿し込んで(公称)365nmのLEDライトの光を照射します。数秒で動かない程度に固まりますので仮固定としておいて、


その他のパーツを全部組みます。それぞれ接触する面にはすべてUVレジンを塗布しています。UVレジンのいいところは、パーツにレジンを塗ったあともあーだこーだとだらだらしていても一切固まることがないことです。ということでのんびり作業して最後にハタガネで固定してUVライトの光をあてます。


30秒もあてれば動かなくなりますので、ハタガネを外してライトを乗せた状態で放置し思いっきり硬化を進めます。


その間にもう一方のZ軸のパーツを組みます。こちらにはリミットスイッチを押すためのカムが飛び出します。


同様にUVレジンを塗って仮止めの後本硬化させます。


お次、Y軸ステージにベルトをかけてモータで動かしてみます。
一旦ステージを外して、


門型のZ軸フレームも外します。


一方でMDFの裏にはこのように高ナットを取り付けてベルトをひっかけるポストを作ります。



この状態でステージを取り付けて、


ひっくり返して、


動きを確認します。動画で。


がたつきは一切無くいい感じです。


ベルトはすでに切っていた物の、


端っこを輪っかにしてM2のねじとナットで止めます。


長さを確認しながら両端に輪っか構造作ってポストにひっかけます。



元に戻して手前のプーリを取り付けているプレートを手前に引っ張ってベルトにテンションがかかった状態になるようにして固定します。モータの軸を手で回して動きを確認します。この時点ですでに非常にスムースでいい感じです。
基板加工機のスライダーがダメダメだったので実に新鮮な感動があります(笑


ヒータの上にガラス板を乗せてクリップで固定します。これが最終構造なのでこれだけの重量が乗った状態できちんと動けば実働でも問題ないと言えます。


あんまり好きではないGRBLコントローラを使って動かします。


動いているとこを動画で。まずゆっくり。


次に早めに。実際にプリントするときは中間層はこれくらいのスピードでプリントしていくことを想定しています。


ということで、実にスムースでよい動きです。
ステージの水平垂直などまだ確認しないといけないことはたくさんありますが、まずは基本的な動作に関してはこれで完成としていいでしょう。
最終的に良いものに仕上がる漢字が漂っております。大いに期待してあとの作業に臨みたいと思います。

2 件のコメント:

  1. こばたいしょう2017年7月15日 18:54

    こんにちは

    DINレールスライダーはなかなかスムーズで良さそうですね。
    制御はGRBLコントローラを使われるのですね?

    私も現在製作中の加工機はMach3からGrblに変更しようと
    手持ちのMEGA 2560を使ってソフトも含めてテスト中です。

    3Dプリンター自作の時は、このMEGA2560を使用したRAMPS1.4で
    挫折してSmoothieboadに鞍替えした経験があるので現在悪戦苦闘
    しています。

    ソフトはLaserweb4で行きたいのですが、使われている方が
    少なくて情報が乏しいのが難点です。

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    1. こばたいしょうさんどうもです。
      制御は何使うか考えてないんですが、とりあえずはいま持っているRepRapクローンの3Dプリンタから外した基板で動かしてみようと思っております。
      こばたいしょうさんは脱パラレルポート中なんですね。でもMach3もったいないですよね。円高の時にレジストしたとはいえ9000円近く出したように記憶しています。でも、Mach3のために古いデスクトップ持っとくのもなんだかなあと思っております。
      Laserweb4ですか。初めて知りました。ざっとyoutube見たりしていますが、これってラスター描画もできるんですかね。もしできるなら乗り換えようかな。なかなか高機能っぽい雰囲気が。

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