2019年8月25日日曜日

ガス冷却ペルチェ方式霧箱 その3 温度測定ハードウェアの作製

 
このプロジェクトでは温度測定が多々行われることになります。
現構想では最終的にKタイプの熱電対で温度測定/制御を行うことを考えています。熱電対周りの部材はすでにAliexpressに手配をかけており、入手待ちですが、例によって時間がかかると思われますので、先に手持ち部材で多点の温度計測が可能な測定系を作っておこうと思い立ちました。

水冷ペルチェ方式霧箱作成時に入手していたMicrochipのMCP9701がたくさんありますので、これを使うことにしました。秋月で8個200円と良心的な価格で売ってます。
温度精度はいまいちですが、上がった下がったはわかりますし、絶対温度(ケルビンではなく正確な温度という意味で)というより温度差が見えればよいのでとりあえずは使えるでしょう。

ということで、このあたりの部材で、


マイコンは山ほどあるArduino nanoのパチモンを使います。


ブレッドボード使ってピンヘッダをまっすぐはんだ付けします。



ピンソケット使って基板から脱着可能にします。ピンソケットカットにはアルティメットカッター使います。美しく美しく切断することができます。


基板はこれ使うかな。


ピンソケットはんだ付けして、


3PのXHポストを8個並べます。


付きました。


一生使える、いや相続できるであろう錫メッキ線で、


GNDとVDDラインを数珠繋ぎします。


センサは電圧で温度を出力しますので、ArduinoのADで読み取ります。
少しでも正確な値が読めるようにレギュレータで5Vを作ることにします。USBの電圧って結構揺れる印象があるんですよ。ハブも使いにくいですしね。


78L05を使います。昔7805にはひどい目にあったので、指差呼称しながら部品を確認し、ハンダ付けします。


出力をアナログポートにつなぎます。nanoのADは8ポートなので、全部使います。


汚いけどできました。



レギュレータに入れる電源ハーネス作って、


8個分のセンサハーネスを作ります。


まず8x3=24本全部のケーブルの一端にXHコンタクトをカシメます。これは楽しい作業。


中華カシメ治具ですが何の問題もなく使えます。わずか1000円かそこらの値段ですが、日圧の数万円もするカシメ治具と遜色ない出来栄え。


XHハウジングに刺して、


絡まないように三つ編みにしておきます。


他端にセンサをハンダ付け。


脚の部分は短絡しないように熱収縮チューブで保護しておきます。


これをたくさん作りました。結構疲れました。


温度の計算は簡単で、データシートの記載に従うだけです。


Arduinoのスケッチは出すまでもないですが、自分の備忘のために載せておきます。
配列使ってすっきりさせろとかいった突っ込みは無しの方向で(笑
8個のセンサデータを摂氏温度に換算し、カンマ区切りでシリアルから垂れ流してます。
来週はこれをPCから読んでエクセルに書き出してグラフ化するC#のプログラムを書くことにします。見える化はだいじなのです。

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double TempA0 = 0;
double TempA1 = 0;
double TempA2 = 0;
double TempA3 = 0;
double TempA4 = 0;
double TempA5 = 0;
double TempA6 = 0;
double TempA7 = 0;

void setup() {

  Serial.begin(9600);
  while (!Serial) {
    ;
  }
}

void loop() {

  TempA0 = analogRead(A0);
  TempA1 = analogRead(A1);
  TempA2 = analogRead(A2);
  TempA3 = analogRead(A3);
  TempA4 = analogRead(A4);
  TempA5 = analogRead(A5);
  TempA6 = analogRead(A6);
  TempA7 = analogRead(A7);

  TempA0 = (TempA0 * 0.005 - 0.4) / 0.0195;
  TempA1 = (TempA1 * 0.005 - 0.4) / 0.0195;
  TempA2 = (TempA2 * 0.005 - 0.4) / 0.0195;
  TempA3 = (TempA3 * 0.005 - 0.4) / 0.0195;
  TempA4 = (TempA4 * 0.005 - 0.4) / 0.0195;
  TempA5 = (TempA5 * 0.005 - 0.4) / 0.0195;
  TempA6 = (TempA6 * 0.005 - 0.4) / 0.0195;
  TempA7 = (TempA7 * 0.005 - 0.4) / 0.0195;

  Serial.print(TempA0, 1);
  Serial.print(",");
  Serial.print(TempA1, 1);
  Serial.print(",");
  Serial.print(TempA2, 1);
  Serial.print(",");
  Serial.print(TempA3, 1);
  Serial.print(",");
  Serial.print(TempA4, 1);
  Serial.print(",");
  Serial.print(TempA5, 1);
  Serial.print(",");
  Serial.print(TempA6, 1);
  Serial.print(",");
  Serial.println(TempA7, 1);

  delay(1000);

}

********************************

ガス冷却ペルチェ方式霧箱 その2 除湿器の試験運転

 
新プロジェクト始動します。
前回途中まで分解した除湿器をさらに分解し、動作を調べていきます。


上部のロジック周りを分解します。


分解そのものは見えているねじ外すだけなので簡単です。
基板がぶらぶらしますが、さすがしっかりした会社の製品だけあって基板にも動作表示がありますので化粧パネル外しても困ることはありません。


配管周りを少しだけいじってみます。
キャピラリとエバポレータの結合部は自己融着テープでぐるぐる巻きされたようで、べったりとした塊になってしまってます。


外せるとこまで外して、キャピラリ引き出します。


重ねて配置されているエバポレータ(手前)とコンデンサ(奥)を分離します。
ガスラインの分解はしばらく先の予定ですので、パイプが大きく変形しないように少しだけ動かすことにします。


エバポレータを保持しているプラスチック支持体の一部を切断して、



エバポレータを引き出します。
この状態で動作をさせてみて、どの程度冷えるかを見てみましょう。

電源入れるとすぐにエバポレータ表面に結露が生じ、間もなく霜になります。


エバポレータをずらしたことでファンの風が当たらなくなりましたので、全体に霜がついていきます。


エバポレータからコンプレッサに帰るラインにも霜が。


起動後5分でこんな感じ。



10分。どんどん霜が厚くなります。



20分でここまで。


ということで、十分な冷却能力が期待できそうです。
いずれこのエバポレータは取り外し、代わりにガス枕を取り付ける予定です。
うまく作ればガス枕表面を氷点下まで落とせそうな予感があります。

楽しみです。

液晶パネルとスキャナの分解

 
ハードオフツアーで入手してきた液晶パネルとスキャナを分解して部品を回収します。


液晶パネルから。主目的は導光板に使われている。アクリル板の回収です


では行きます。
まずは見えているねじをすべて外します。なかなか売ってない貴重な小ねじばかりですので、もちろん小ねじ入れに回収します。


カラムドライバ、ロウドライバのフレキをカッターで切って基板を外します。


基板外しました。


まだねじがありますね。しかもトルクスです。


トルクスでもへそ付きトルクスでもドライバビット持ってますので何の問題もなく外せます。


液晶パネル外れました。


その下はさらに押さえのパーツで固定されています。


爪を外せば簡単に分解出来て、フィルムと導光板に到達します。


目的のアクリル板。目論見通り平板でした。100円でこれはうれしい。



厚さは4mmとやや薄めです。が、この4mmアクリルというのが結構売ってません。貴重です。


最背面は金属板でした。SUSっぽい。こんな平板も探すと高いです。もちろん取っておきます。


ということで、液晶パネル終了。引き続きスキャナを捌きます。


だんだんと値段が下がっていった経過が(笑


まずコンセントコード切ります。もちろん回収。


蓋外します。


スキャナはCanonもEpsonも似たような構造になっており、筐体をばらすには、この蓋の脚が差し込まれている穴の奥か、


背面にねじがあります。GT7600は背面です。わかりやすい。


ねじ二本緩めて爪をいくつか外すと上部筐体が外れます。


ここの目的はスキャン面になっているガラス板です。
筐体に両面テープで貼りつけられています。この構造はほとんどのスキャナで同じです。


ガラスを割らないように慎重に両面テープを外していきます。真似する方は気を付けて作業くださいね。
両面が古い場合は、粘着剤が硬くなっていますのでどこか一か所外せばあとは簡単に外れていきます。


取れました。


厚さ3mm、250x340mmのガラス板です。これも手に入れようとするとすぐに数千円かかります。捨てるなんてありえない。


我が工房では、スキャナのガラス板はこの自作3Dプリンタのステージとか、



この自作CO2レーザ加工機の加工室天窓とか、側面窓とかに使われています。



さて、1/2ミクさんに見守られながら作業を続けます。


内部に取り掛かります。


まずシャフト。端部のねじを外して、反対側のカシメ部分をペンチでつかんで回転させると簡単に外れます。


CCDタイプの厚いスキャナはヘッドが大きいのでシャフトもしっかりしたものが使われています。


EPSONはほとんど9mm、Canonは8mmが多いです。分解するならどちらかのメーカーに統一したほうが部品の活用性が高まります。我が工房ではもっぱらEPSONの9mmを狙っています。


たくさん出てくるねじはジャンクネジ入れに回収していきます。


電源外します。


基板の表記から、24Vと、


5Vが出ているようです。
ステッピングモータが24V、ロジックが5Vでしょう。


こんな小基板からもタクトスイッチ、オルタネイトのプッシュスイッチ、LEDが回収できますが、さすがにそこまでは(笑


ヘッドとロジック基板の間はフラットケーブルで接続されています。


この長さの一直線のケーブルはうれしいですね。買うとめっちゃ高いです。


20極です。


ステッピングモータ外します。2相バイポーラのモータです。今まで同じものをいくつ外したやら。



ロジック基板。


根性があれば、モータドライバ、フォトインタラプタ、USBコントローラ、DRAMあたりが手に入ります。


ヘッド分解します。


見えているねじ外していくだけ。


ラインセンサ外れました。スキャナの心臓部です。


でも、ヘッド分解の主目的はこのレンズです。


冷陰極管駆動用の高圧電源基板も手に入ります。


霧箱のイオントラップに使ったことがありますが、若干電圧が足りない様子。
回路は簡単です、ブロッキング発信回路じゃないかな。


レンズはイモネジで固定されています。機種によってはUV接着剤で固定されているものもあります。


イモネジ回せば、


簡単に外れます。


このレンズ、こんなマクロ撮影できますし、無くしても惜しくないルーペとして使えます。


ということで、電源コード、ガラス板、フラットケーブル、ステッピングモータ、シャフト、ばね、レンズ、ねじたくさんが手に入りました。


ばねはジャンクばね入れに。


ガラス板は板材置き場に。



電源はどうするかな。


この辺調べれば簡単に再利用できそうだけど、24Vの電源はだぶついているんですよね。
とりあえずゴミ箱に放り込んでおきます。需要が無ければそのまま廃棄。


ちなみに、ステッピングモータのマウントはNEMA17穴なので、手持ちの多くのステッピングモータの取り付けが可能です。



5mmシャフトも立っているのでプーリーなんかも取り付け可能。アイデア次第でいかようにも活用できます。捨てるなんてもったいない。


フラットケーブルはフラットケーブルストックへ。


ベルトはもうこれ以上いらんのですが、とりあえずベルト置き場にひっかけときます。
このベルトはすべて過去の分解回収物です。一体何台分解したんだろう。


レンズは光学部品入れに。


導光板のアクリル板は大物アクリル板置き場へ



アクリル板も色や厚さ別に置くとどんどん増えて整理がつきません。そろそろ何とかしたい。


シャフトはシャフト置き場へ。


スキャナのシャフトは自作CO2レーザ加工機のXYZすべての軸に使われています。
それでもまだ20本くらいある(笑

ということで、分解と有用部品の回収完了です。
今回の投資はわずか150円。回収したねじだけでも買えば150円を超えると思います。
こんな素晴らしいジャンクの活用は無いんじゃないでしょうか。部品が回収できて、モノの作りについてのスキルが向上して、何よりも楽しいです。
皆さんもジャンク分解をやりましょう!