2020年5月31日日曜日

MAKE:2015 Racing MIKU ReMix

 
ThingiverseにアップしたでっかいミクさんMAKEして下さった方がついに現れました!
しかもその完成度が完璧なんてもんじゃないんです。ぜひぜひyoutubeにアップされたメイキング動画をご覧ください!


でっかいミクさんMAKE&動画投稿をして下さったのはカッツェンベイトさん(Youtubeのハンドル名:ThingiverseはGenya1970さん)です。


このでっかいミクさん、私が作ったのと同じ1/2スケールで、しかも完全塗装であります。
あまりの仕上がりの完全さにひれ伏したい思いであります。
私のいい加減なデータをうまく加工してくださり、ここまでの完成度に仕上げていただけるとは、こんなにすごい方が出ていらっしゃるとは全く思っておりませんでした。
素晴らしい。ただただ素晴らしいです。

ガス冷却ペルチェ方式霧箱 その35 アルコールプール完成

 
5mmtのアルミ板にチャンバを乗せる溝まで切削しました。刃物を3mmのフラットエンドミルに持ち替えてアルコールが溜まるプールを切削します。プールの底はペルチェ素子のコールド側に直接接触しますのでできるだけ薄くしたいところ。今回は4.4mmまで削り込み、つまり底の板厚は0.6mmとしています。

投稿は週で分けていますが、実際は先週末の土日で溝とプールを連続で切削しました。このプールの切削には6時間半かかっています。
ではスタート。


溝堀に使った2mmφのエンドミルより直径が1mm大きいので、その分早いっちゃ早いのですが、しれているのです。


動画でどうぞ


あとはひたすら削るだけであります。たまに切削油を注してやり、切粉を吸い取ってやるくらいです。もちろんサイクロン集塵機が大活躍。切削油まみれの切粉も元気に吸い取ってくれます。


ヒマなのでFBでライブ配信などしつつ。
一般の(笑)方々には結構面白いものに見えるようで、いやもちろん私も面白いんですが、多くの方が見てくださいます。


これくらい切粉が溜まったら吸い取ります。掃除した直後は切粉が周りに飛び散りやすくなるのであんまりしょっちゅうやらない方がいいんですが、進行具合も気になるのでついやってしまうのです。


切削油をたっぷり流しますが、すぐに切粉に吸い込まれてなくなります。今回の切削で50mlくらい使ったかも。


MACH3も順調。
ちなみにこのMACH3は中華USBパラレル変換ボードに付属してきた著作権的にいかん奴をそのまま使っています。ちゃんとレジストした正規版も所有しておりますのでお許しを。
ちなみに正規版はタイトルバーに登録した名前が出ます。


ひたすら吸って油入れて、


削って、の繰り返し。


こんな感じで、絨毯敷いた室内、囲いなしという厳しい(笑)環境で作業しております。


そんなこんなしているうちに最終盤に入ってきました。


が、写真の見た目は何も変わらず。


ようやく終了。ノーミスでの完走です。素晴らしい。


捨て板ごと外します。


裏面は保護シート貼ったまま両面で留めていました。10時間近い切削作業を経てもしっかりしたものです。全くはがれる気配はありません。


都合よく捨て板に開いている穴から材の裏面にメタノールを注入します。


100均の両面テープはすぐにべろべろになります。


剥離。


保護シート剥ぎます。当然ですが裏面は傷一つありません。


改めて仕上がりをチェックします。


若干凹凸がありますが、これは後でやすり掛けするつもりなので織り込み済み。仕上げ切削をすればもう少しましになるかもですが、今回は時間を優先しました。


四隅の穴が首の皮一枚でまだ残っていますので、


皮を破ってバリ取りします。


完成しました。


こんな感じで固定されます。


チャンバまで載せたらこの感じ。


次にこのプールをつや消し黒で塗装します。
霧箱で観察される軌跡は白なので、アルミの地色がそのままだと実に見にくいのです。
ほんとはここでアルマイト自作とか凝ったことをやりたくもあるのですが、その楽しみは今後にとっておくとして、とっとと塗ってしまいます。がその前に、切削痕をざっと削り落としましょう。
ジャンク板材持ってきて、


かまぼこ板くらいのサイズに切り出します。


これの短辺の一端をやすりで丸めて、


こんな感じの治具を作ります。


これにサンドペーパーを当てがってプールの底の切削痕を磨くのです。


作業開始の前に、


裏面にキズが入らないように&塗料が付着しないようにマスキングテープを貼っておきます。


粉が出てもいいようにステンレスバットの中で作業します。


こんな感じにサンドペーパーを当てがって、手で押さえて、少しずつ位置をずらしながら使います。


アルミは柔らかいので割とあっさりと削れていくのですが、


切削痕を完全に消すことは容易ではありません。
あまり躍起になって変形させても嫌なので、そこそこで諦めて、


仕上げの水砥ぎに入ります。


1000番の耐水ペーパを使いますが、


仕上げはあくまでマットに行います。黒とはいえつやが出てしまうと軌跡が見にくくなるのです。


塗装は庭で。


遠くから少しずつ重ね塗りをしていきます。これは3回目くらいかな。きれいなもんでしょ。


使ったのはこれです。低温側ですので耐熱塗料とかの特殊なものは使っておりません。
アルコールに耐えるよう有機系のものを選択するところだけ気をつけました。


十分に乾燥させてから工房に持ち込みます。きれいな仕上がりです。


改めてガス枕の上にセットしてみます。いい感じですね。


さて、これで当初考えた部材はすべてそろいました。いよいよ動作に向けた実験に入っていきます。

2020年5月24日日曜日

ガス冷却ペルチェ方式霧箱 その34 アルコールプールの切削

 
ガス冷却の見通しが立ちましたので、いよいよ霧箱本体の作製に入ります。
現状はこんな感じ。



ガス枕の上にはペルチェ素子が乗って、その上に霧箱本体が乗ります。
今回作成しようと考えているのは林式霧箱と呼ばれているもので、霧箱の底に冷却アルコール(エタノールとかプロパノールとか)のプールがあることが特徴です。この構成にすることで、アルコール蒸気の過冷却層の厚みが増し、軌跡を観察できる体積が増えるのだそうです。これに対して、MFT2016に出展した霧箱は戸田式といわれる構造に近く、アルコールのプールはありませんでした。
アルコールのプールがあるということは、それだけ冷却しなければならないものの量が多いということですから、水冷+ペルチェ二段重ねでようやく-35℃付近を達成していた前霧箱には少々荷が重かったのです。
今回はガス冷却ということで、ペルチェ素子のホット側の冷却の能力は格段に強化されていますので林式にしても大丈夫だと思っております。

で、そのプールもこんなアルミの板から削り出すつもりです。


5mmtと11mmtを準備しました。
プールの深さは2mm程度でよいと思いますので、まずは5mmtで試してみるつもりです。


 こんな感じでガス枕上にはペルチェ素子を4枚並べる計画。


その上に霧箱本体が乗ります。


ペルチェ素子は山ほど準備しております(笑


ガス枕とペルチェ素子、霧箱本体は熱的にしっかりと接続されている必要があります。
ということで、ガス枕と霧箱をねじ止めし、ペルチェをぴったりと締め付ける構造をとることにします。
当初からこの構造を想定し、ガス枕の四隅には貫通穴を開けておりました。
このネジを外して、


新たにM3の長ネジを物色。


このあたりの長さでいいかな。


ナットの高さがペルチェ素子よりも薄いことを確認して、


このように四隅にポストを立て、ナットでガス枕自体をまず締め付けます。


そして、できたポストに共穴を開けた霧箱を差し込んで締め付ける作戦です。


霧箱のサイズはガス枕と同じ100mm角。


チャンバはガラスで作ることも考えますが、まずは前霧箱で使ったこのスチロールケースを使ってみます。DAISOで売っているケースの上部を加工して使っています。


こんな感じにチャンバが乗るように溝を掘ることにします。


fusion360で適当に描いていた霧箱本体を、構想に合わせて描き直します。


ペルチェ素子はそのままでいいとして、


四隅にM3ネジポストを立てて、


プールを作る5mmtアルミ板を乗せて、


ネジ穴とプールを作りこみます。チャンバとなるケースが落ち込むように棚を作り、そこからさらに2mmプールを掘り下げます。


モデリング出来たら切削データ作ります。このあたりが一つのソフトでスムースに進みます。fusion360ほんと便利です。


まずは2mmφのエンドミルでチャンバが落ちる溝と四隅のネジ穴を開け、そのあとに3mmφエンドミルで中央部のプールを彫り込む順番でい行きます。


細部までツールパスがおかしなことになっていないのを確認しておきましょう。


では切削です。アルミ板の中央を出しておきます。


捨て板になるアクリル板を固定して、


アルミ板の裏面に両面テープを貼りつけます。保護シートごと両面で固定することで、加工中はずれることなく、それでいて取り外しが容易になります。


両面テープの保護紙剥いで、


捨て板の辺と平行になるように慎重に貼りつけます。


貼りつけて手で押したくらいではこのように両面テープはほとんど密着していません。


そこで、捨て板ごと床に置いて上に載ってしばらく足踏みします。
するとようやくこのくらいは密着します。まず大丈夫でしょう。


CNCに固定します。


CNCのベースの縦溝を基準にして、アクリル板をもう一枚使って捨て板の辺との並行を出します。


爪で押さえれば位置出しは完了。


2mmφのフラットエンドミルをチャックし、先ほど目印を付けたセンターにできるだけ正確に合わせます。加工終了するまでここが全ての原点になります。


位置出したら保護紙を剥いで、


MACH3にGコード読み込んで、最終の確認です。全部で8時間くらいかかる切削作業の開始です。


外溝は2.1mm幅としていますので、2周で一削り、0.2mm彫り込んで同じことを繰り返す、という条件で切削します。送り速度は300mm/minです。


0.2mmの掘り込みはちょいと欲張りすぎたようで、たまにビビりが発生します。
が、切削自体はきっちりと進んでいるようですので、このまま進めることにします。


削って削って。


まずは外周の溝が掘れました。
切削屑をきれいに吸い取ります。


もちろんこのサイクロン集塵機が大活躍します。


チャンバを乗せてみます。当たり前ですが、ピッタリであります。


第一段落を通過しました。次は6時間半かかるプールの切削です。
うまく完走できますように。